【お】
Oisa(ばってん少女隊)
2021年4月には、有線のリクエスト(問い合わせ)ランキングで1位を獲得したこの曲。
博多祇園山笠の掛け声「OiSa!OiSa!」とリフレインするこの曲のMVの世界観は、これまたすごい。エレクトロ×オリエンタル。かつ土着的な美しい映像は、曲と映像の絶妙なマッチが高い中毒性を生み出している。
外国人にも好かれそうな、民謡を想起させる日本的なMVは一見の価値あり!
大声ダイヤモンド(AKB48)
この曲がリリースされたのは2008年10月。この年にAKB48は、デフスターレコーズ(ソニーミュージックス)から契約を切られ、キングレコードに移籍。そのタイミングで、AKB48の象徴である「赤いチェックのゴテゴテした制服」が生まれ、“国民的アイドルグループ”への足がかりとなっていく。
その記念碑的なMVは、MVディレクターとして有名な高橋栄樹監督の作品だ。『軽蔑していた愛情』から始まり、『桜の花びらたち2008』『RIVER』『ポニーテールとシュシュ』と、AKB48の名作MV、さらにはAKB48のドキュメンタリー映画のメガホンも取っている、「AKB48と言えば高橋栄樹監督」と呼ばれるほど相性のいい人物である。
そんな高橋栄樹監督に託された「新しいAKB48」。そして当時小学生でありながら、前田敦子とダブルセンターを務めた「松井珠理奈」の対決をドラマ仕立てのMVで見事に表現した名作。
オーケストラ(BiSH)
BiSHの屈指の名曲『オーケストラ』。この曲で2016年のアイドル界を席巻した。とくに日比谷野外音楽堂で行われたライブバージョンが有名だが、このMVも名作だ。
バンドセットと弦楽器をバックに歌うメンバーパートと、制服の少女たちとの心の動きと訪れる別れ、そんな“友情”をテーマに作られたドラマパートによる構成。登場する少女たちの尊さと展開に思わず胸を突かれる。いつ見ても色褪せない名曲に名MV。
おとこのこちゃん(KOTO)
2015年に発表された彼女の衝撃ソング『おとこのこちゃん』。KOTOの10周年を記念して制作されたMVだ。小谷佳晃監督が制作する、全編80年代のカメラを使用して撮影する手法での撮影。彼女の世界観と、この衝撃曲を見事に表現していて、光と音と時代と世界を凌駕してくる。
2021年に彼女は活動を終了しているが、いつまで経っても色褪せない。サウンドプロデューサーの佐々木喫茶氏をはじめ、奇跡のようなクリエイターが作り上げたこの世界は、今の「音好き」なキッズたちの脳も焼き尽くしてくれるはず。……っていうか気がつくと10回くらいリピートして見てしまう。まぁ、10回くらいだから、まだ洗脳されてなどいないな。
ガラスガール編集部が選んだアイドルMV広辞苑。いかがでしたでしょうか? これから不定期連載でMV広辞苑を完成させていきますので、ぜひお楽しみに! これは、あくまでガラスガールのチョイスなので、「あの曲を入れるべき!」というお声は、ぜひXなどで、「#ガラスガール」でポストをお願いします。
文/ガラスガール編集部