INTERVIEW

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“学級新聞”を発行する かすみ草とステラの渡辺萌菜はなぜ目標を書き続けるのか?「みんなと同じ目線で、一緒に手を取り合って作る“もえなす”なんです」

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2期生加入による11人体制への進化に、Zepp Shinjukuにおけるアイドルライブのこけら落としを経験。初のSUMMER SONIC出演や主催サーキットイベント開催、そしてグループ全員での舞台への挑戦。2023年、さまざまな活動を経て、グループとしてひとつ名をあげた「かすみ草とステラ」。

今回、その“かすテラ”を「グループの生徒会長」「広報委員(仮)」として牽引する渡辺萌菜にインタビュー。彼女が定期的に刊行している「かすてら学級新聞」についてや、アイドルになる経緯、グループが成長していく今の胸中などを語ってもらった。

 “殻に隠した自分”がいるせい

渡辺さんが昨年X(旧:Twitter)で始めた「かすてら学級新聞」。1枚の紙に手書きで、その月に起こったこと、感じていたことを新聞形式でまとめるという活動ですが、これが興味深いです。

  • 渡辺

    ありがとうございます! 昨年の3月に始めて、今月で11号目なんですけど。かすテラのデビュー日が6月6日なので、毎月6日に出してます。

どういう経緯で書き始めたんですか?

  • 渡辺

    始める直前くらいの時期ですかね。自分を客観的に見たときに「“周りのために何かする私”しかないな」と思ってたんです。SNSを見ていても自分のことが気になったって人は少ないし、私自身も私の取り柄がわからない。極端に動く性格なので、悩むうちに「わからないならとりあえず、思いつくもの全部出しちゃえ」って思うようになって。

    とりあえず起きた出来事をすぐに投稿してみたり、手書きの文章を載せたりしてみたんです。もともと私、文字とか写真とか、形に残るものがすごく好きなんですけど。

それは普段の投稿ににじみ出ていますよね。音声投稿のパターンもあります。

  • 渡辺

    伝わります?(笑)。で、その手書きの投稿がファンのみんなの声でブラッシュアップされていって、最初に「#もえなすからのお便り」っていう形になったんです。

  • 渡辺

    私、自分の役割のひとつに「運営さんが生んでくださるコンセプトや活動の意図を、うまく吸収してお客さんに届けられるようにすること」があると思っているんですけど、お便りを続けているうちに、「“学校生活”っていうグループのコンセプトを、メンバー自身がもっとわかりやすく発信していったほうがいいんじゃないか」って思うようになって。それでお便りとは別に、今の学級新聞が始まった……という流れです。

お便りと学級新聞の違いは?

  • 渡辺

    お便りはその日気づいた些細なことをとにかくみんなに届ける、日記みたいな感覚で。学級新聞はそれを経た上で、1ヵ月を振り返る総集編みたいな。そんなイメージです。

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なるほど。学級新聞を始めてみて変化はありました?

  • 渡辺

    フォロワーさんもそうだし、特典会に新規で来てくれる人がぶわーって増えて。始めた頃は特に、自分の写真よりお便りや新聞のほうが伸びることも多かったですし(笑)、「新聞で気になって来たよ」って言ってもらえることも増えました。

手書きの文字があれだけギシギシに詰まった画像がタイムラインに流れてくるのって、渡辺さんの学級新聞以外だとなかなかないですからね。面白がる人は多いと思います。

  • 渡辺

    頭の中で「これについて書きたい」っていくつか整理しておくんですけど、いきなり清書するのでギッシギシになるんです。11月に出した号が特にひどかったですね。いくつかあったのに、書いてる途中で「あ、違う。これについてもっと書きたい」ってなって。気づいたらひとつの記事で終わっちゃいました(笑)。

まさに衝動で書いている新聞ですね(笑)。

  • 渡辺

    でも、そう表現していただけるとありがたいです! でも、下書きせずに書くのも理由があって。もともとの「自分がないな」という悩みって、“当たり障りなく、キレイに見せたい自分”とか“殻に隠した自分”がいるせいだなって思ったんです。だから「衝動とか熱さを届けて、等身大の私を知ってもらいたいな」って思って一発書きしてきたので。なので今、すごく安心しました(笑)。

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