「感謝を忘れるな」と毎年言っています
推しがステージに立つことは毎回が晴れ舞台だと思います。そんな晴れ舞台=ライブに励んでいる姿を何度も見てきて、一番印象に残っているライブを教えてください。
- 針井
昨年、お台場の野外で開催された『ギュウ農フェス秋のSP』です。それまでの3年間、コロナ禍でコールができず、彼女たちを拍手やクラップだけで応援する時期が続いて。それがギュウ農フェスではありがたいことにグループによっては声出しOKのルールで、タスクもOKになっていたんです。それで、3年ぶりに声が枯れるくらい、それこそ『3WD』で喉から血が出るくらい「今日花ーーー!!!」って叫びました。
- トーマス
久々にコールすると喉やっちゃいますよね。
- 針井
次の日は声が出ませんでした。あと、3年もコールしていないとタイミングを忘れてしまって。でも、「まあ、いいや」と思ってパッションでやり切りました(笑)。
3年ぶりのコール、泣きましたか?
- 針井
泣きました。私よりアツい白岡さん推しのばーちーさんは泣き崩れていたし、泣きながら特典会に行っていました。特典会では白岡さんも3年ぶりのコールが嬉しかったと言っていたし、ギュウ農フェスはそれだけアイドルやオタクたちに感動を与えたと思います。
トーマスさんが思う印象的なライブは?
- トーマス
奥澤村の解散ライブです。さっき、愛来を推すきっかけとなったのが2015年4月の3Bの定例公演って言いましたが、その定例公演に行くきっかけとなったのが、同じ年の1月に開催されたスターダストのイベント『ふじいとヨメの七日間戦争』でした。そこに奥澤村が出てきて歌った3Bの『HAPPY☆LOOPER』という曲が刺さって、定例公演に行くことにしたんです。
- トーマス
愛来も奥澤村も大好きで。3Bの派生ユニット「ロッカジャポニカ」や「はちみつロケット」がそれぞれの活動に専念していく中、「いよいよ奥澤村だろう」というタイミングで解散しちゃって。その解散ライブを観た時は泣かなかったんですけど、特典会でいざ愛来の前に立ったら声が出せないほどむせび泣いちゃって……。
自分ではそこまで意識していなかったけど、それだけ自分の中で解散したことやもっと大きなステージに立たせられなかったことが悔しかったんだなと気付きました。
本人たちはそれ以上に悔しいでしょうけど、「こんなにツラいんだ」と思って泣いちゃったのが印象に残っています。
解散や卒業はツラいものがありますよね……。
- トーマス
あと、奥澤村が当時カバーしていた中島愛さんの『Be MYSELF』という曲があって、愛来が初めて落ちサビを担当した曲で。それを19歳の生誕祭で歌ってくれた時は、まさかその曲を本人が選んで歌ってくれるとは思わなかったので本当に感動しました。
- 針井
本人にとっても大事な思い出として残っていたんですね。
- たつなり
いいお話ですね。
たつなりさんの印象的なライブもお願いします。
- たつなり
2年前の横浜ベイホールで開催された生誕祭です。生誕祭ってカバー曲が聴けるのも貴重じゃないですか。それで、曲が始まる直前、会場が静かになって「なかなか始まらないな」と思っていたら、藤田さんが端から端まで一人一人のお客さんの顔を見た後に、曲紹介もなくSUPER BEAVERの『ありがとう』を歌い始めたんです。その瞬間、泣きました。藤田さんの思いと歌詞がリンクしていたんです。
たくさんの人に支えられてきたことへの感謝を歌った『ありがとう』。その出だしで藤田さんの綺麗な声が流れると思うと、お話を聞いただけで感動します。
- たつなり
本人も涙目になっていたと思います。藤田さんはファンがいるからアイドルができているという気持ちをずっと忘れていないし、体現してくれるのがめちゃめちゃ刺さったし嬉しかった。非常にカッコ良かったです。
- トーマス
わかる。僕も愛来には「絶対、感謝を忘れるな」と毎年言っています。
父親目線(笑)。本人はどんな反応をするんですか?
- トーマス
本人は受け止めてくれていると思います。僕は、ほとんどのファンが「かわいい」「綺麗」「カッコいい」と褒めるから、それは当然として、「感謝を忘れるな」とか「あそこのリアクションはあれで正解だったの?」と問いかけます。
そこまで言っちゃうと、厄介だと思われていないか心配です。
- トーマス
多分、大丈夫です(笑)。
- 針井
信頼関係が築けているんですね。
- たつなり
人柄ですね。