全力で女性アイドルを推す女性のことを、アイドル業界では「女オタ」と呼ぶ。そんな彼女たちに「女オタの推し方」を聞くインタビュー。
「どんな気持ちで同性アイドルを応援しているの?」「どんな出会いからアイドルを好きになったの?」その気持ちにフォーカスする。
第3回目は、日向坂46・加藤史帆ちゃんの女オタさんが登場です。
PROFILE
りほさん・会社員
日向坂 ファン歴 3年
推しメン 加藤史帆ちゃん
現場のおじさんファンの方たちが握手券をくれるんです
りほさんは、福岡在住ということで。今までのアイドル好きの歴史をお願いします。
- りほさん
本格的に推し始めたのは小学6年生くらいからですね。最初はAKB。歌番組で見てから、Youtubeで調べるようになってからハマりだしました。最初の推しは、あっちゃん(前田敦子)ですね。可愛いし、顔が好きで。握手会も行きましたね。
前田さんのどこに惹かれたんですか?
- りほさん
しゃべりとかなら、大島優子ちゃんとか、たかみな(高橋みなみ)の方が圧倒的に面白かったじゃないですか。でも、あっちゃんってステージに立つと本当にキラキラしてて、すごく魅力的だったんですよ。アンチも多かったですけど、私的にはそれが全然わからなくて。
「私のことは嫌いでも、AKBは嫌いにならないでください!」って言ってましたけど、りほさん的には大好きだったと。
- りほさん
そうですそうです。あと、AKBと並行して、SKEも好きでした。SKEでは研究生のときから、木﨑ゆりあちゃん推しで。私、福岡に住んでるんですけど、握手会で来てくれるので、好きになると個別とかに行ってましたね。
1回の握手会につき、どのくらいの握手券(CD)を買ってました?
- りほさん
当時、部活をやってた友達が「握手会行きたいけど部活で行けないから、券あげるよ」って子がけっこういて。自分で買った握手券と、みんなからもらった券を握りしめて。1回で10枚くらいですかね。あと、握手会に行くと、現場のおじさんのファンの方たちが、「券あげるから、あの列に並んできな」みたいに券をくれるんですよ。
おぉ! 当時、りほさんは中学生とかですよね? 中学生の女オタが好きな、女オタオタおじさんがいたんですね。
- りほさん
あははは(笑)。そうだったんですかね? なんか毎回、5枚くらいはもらってて、結果、確実に15回は握手できてましたね。若い子のファンは少なかったからですかね。
いや、当時の現場はもう、若いファンも多かったんじゃないですか?
- りほさん
AKBは若いファンが多かったですね。でも、SKEは年齢層高かったです。おじさんか、おじいちゃんばっかりでした。
そうですか!(笑)名古屋のファンは昔から、気合いの入った方が多かったですもんね。で、いつまで48グループの現場に行っていたんですか?
- りほさん
ゆりあちゃんが卒業するタイミングまでですね。だから5年くらい前までは行ってました。で、そのあとは、欅坂に行きました。渡辺梨加ちゃん推しになりました。
ほほう。前田敦子 → 木﨑ゆりあ → 渡辺梨加。共通点があるようなないような。
- りほさん
私が推すときって、最初は顔から入るんですね。で、そこからギャップを感じちゃうと好きになっちゃいますね。ゆりあちゃんも可愛らしい顔から入ったんですけど、実際はサバサバしてるし、おアホなんですよね(笑)。そんな部分も可愛かったですし。
なるほど。
- りほさん
ぺーちゃん(渡辺梨加)も、お顔が大好きで。お姉さんっぽいのに、基本しゃべらないし、おとなしいのに、いきなりスイッチが入って叫んだりふざけたりするんですよ。そのギャップがすごくて大好きですね。
たしかに渡辺梨加さんってギャップすごかったですよね。基本しゃべらないし、受け答えができないから、就職活動で、50社に落ちたとか。
- りほさん
そうなんですよ。アイドル以外できないんじゃないかってファンのみんなが言ってましたもん。「だからぺーちゃんは絶対に辞めない」って。だから卒業したときはショックだったし心配しました。「ぺーちゃん、これからの人生どうするんだろう。生きていけるのかな」って。そういうファンは多かったと思います。
なんていうか、すごい人でしたよね。それが全部魅力だったんですけど。