アイドルの姿は永遠に残るもの
井口監督も作り手として思うところがありますか?
- 井口監督
ここ数年、コロナ禍関係なくアイドルさんの解散などが続くのは切なくて寂しくはありますが、僕たち映像の仕事はその時の姿を後世に伝えていく。今回出ていただいたキャストのアイドルのみなさんの姿は永遠に残るものなので、おこがましいかもしれないですけど、少しでも長くみなさんの素晴らしさを形に残して、何かのパワーになってくれるといいなと思います。見てくれた人が元気になってもらえたら。
『IDOL NEVER DiES』はコロナ禍のアイドルを反映した貴重な作品で、劇中でのメグ(桃果)の「無観客配信をやって意味があるのか」というようなセリフも印象的でした。ギュウゾウさんも一時期は『ギュウ農フェス』を無観客配信でやられていましたが、どう感じましたか?
- ギュウゾウ
コロナの前、2019年の今頃、ちょうど5月6日は過去最高に人が集まった『ギュウ農フェス』の日で。とにかく楽しくて目当てのアイドルのステージが終わってもみんな帰らない。プールサイドまで盛り上がっていました。それが1年後、2020年4月4日と5日の『ギュウ農フェス』はコロナの影響が直撃して、延期・中止。
- 工藤菫
2019年は私もお客として行ってました。人すごかったですね。歩けない感じで。
- ギュウゾウ
もう人が人の上に乗っかっているような状況で。そこからたった一年でライブができない。僕は演者でもあるから、「ライブができないことでこんなにストレスが溜まるのかな」「ライブに助けられてたんだな」って思った。それはまだ終わっていない。
正直、配信ライブやっても「何?」ってまだピンときていない(笑)。その答えを全部大正解ではなくひとつの道すじ、考え方として井口監督が示してくれた。ほんとにいっぱいの人に観てもらいたいです。賛否両論でもいいの。いろんな人がいて言うのが当たり前。一番イヤなのが誰にも知られないこと。悪名は無名に勝るっていう。ぜひ井口節を観てほしい!
- 井口監督
ざわついてほしいですよね。みなさんもそうですが表現する仕事なので、誰かが観て感じてもらわないとダメで、反応があること、投げていくことが大事。
劇中のイブニングローリーが昨年、一度だけお披露目で『ギュウ農フェス』に出演しましたが、今後出演予定はありますか?
- ギュウゾウ
やりたいけどね。映画が大ヒットしてイベントも大きく稼働して、もう1回くらいやりたいよ。でも、エンターテイメントが動くとみんな忙しくなっちゃうからね。コロナがなかったらこのメンツは集まらなかったし、この映画は撮れなかったんじゃないかな。
- 井口監督
映画を作る話にもならなかったと思います。
- ギュウゾウ
コロナ禍、僕らも何をやったらいいか分からなくなっていたから、でも、エンターテイメントは止めちゃダメだと思っていた。そこをどう描くかを考えていたときに、井口監督と知り合った。
- 工藤菫
ギュウゾウさんが映画という新しい場所で表現できるアイドルを募集したとき、少しでもアイドルの人たちが続けられるようずっと考えられていて、本当にアイドルが好きで愛のある方なんだと思って感動しました。
- ギュウゾウ
今のコメント、しっかり記事に書いておいてね(笑)。
シネ・リーブル池袋にて、5月19日(木)まで上映予定(レイトショウ)
<舞台挨拶予定日>
5月18日(水)ブラッドチェリーDAY
登壇:ようなぴ、pippi、まお、レーレ、日向かほ、琉陀瓶ルン、キャンディ山内、八月ちゃん(調整中)
5月19日(木)最終日
登壇:井口昇監督、ブラジル、ギュウゾウ、ほか(調整中)
舞台挨拶のない日は、栃木ロケ風景などを収めた伊藤まさや監督によるメイキング映像『イブニングローリー編』『ブラッドチェリー編』を隔日で上映(各15分)
【栃木県】
6月3日(金)~6月16日(木)小山シネマロブレ
7月22日(金)~8月4日(木)宇都宮ヒカリ座
7月30日(土)宇都宮スノーキーレコード(井口昇監督トークイベント)
【愛知県】
シネマスコーレ(近日公開)
詳細は公式Twitterをチェック!
https://twitter.com/gyuno_cinema
公式サイト
http://gyunocinema.com/
取材・文/赤木一之 撮影/高澤梨緒 画像協力/ギュウ農シネマ