INTERVIEW

INTERVIEW

『刹那的アナスタシア』のプレイングプロデューサー・佐藤栞インタビュー「自分が立っていたステージまで、みんなを連れて行きたい」

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オーベルジーヌのときはテンション上がったな〜(笑)

もともといわゆる“国民的アイドル”グループにいて、そこから世間では“地下アイドル”と言われるシーンに飛び込んだわけですが、環境とかの面でギャップを感じる部分はありますか?

  • 佐藤栞

    まずライブする会場の大きさが全然違いますよね。AKB48ももちろん劇場公演はあったわけですけど、コンサートとなるとアリーナクラスが当たり前だったので。今ライブハウスや小さめのホールでやってるのとは全然お客さんの数が違う。フェスに出てもいつもトリだったし。テレビとか雑誌にも当たり前に出れてたし。それは本当に、自分たちじゃなくて、先輩方が築き上げてきたもののお陰だったんですけど。

自分も仕事で関わって、48系は他のアイドルと比べて、差し入れやケータリングがすごく充実してた印象です。

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  • 佐藤栞

    確かに(笑)! 私がいた頃は、ホットモットとかオーベルジーヌのカレーとか、たまに牛タン弁当とか。オーベルジーヌのときはテンション上がったな〜(笑)。当時は当たり前だと思ってたけど、いろんな面で本当に恵まれてたと思います。ただ、これは自分でアイドルをプロデュースしたいと思った動機の1つでもあるんですけど……。

     大人数のグループにいて、私個人は“自分がいなくなっても代わりがいる”って気持ちがずっと離れなかったんですよね。もちろんそう感じない人もいると思うし、ファンの方々は私をかけがえのない存在として応援してくれたと思うんですけど。やっぱり私はグループ全体の仕事の中で、「自分じゃなくてもいいのかな」って思ってしまうことが多かった。だからもし自分がアイドルを創れるなら、「この個性を持ってるのはあなただけなんだよ」「この役割をやるのはあなたなんだよ」というのを1人1人が実感できる場所にしたいと思いました。それが責任感にもつながると思うし、一体感も生まれると思うし、伝わると思うんですよね、見ている人たちにも。

ツナスタがデビューしてちょうど1年ですが、2つのグループの今の状況はどんな感じでしょうか?

  • 佐藤栞

    ありがたいことに、1年でビックリするくらいお客さんも増えて、本当に順調だと思います。曲も増えてグループの雰囲気もハッキリ分かれてきたし。やっぱりツナスタの方が初動は良かったんですけど、最近カステラの勢いがすごくて。ツナスタが出ないような対バンにも呼んでもらえるようになってきて、最初は自分がプロモーションに貢献しなきゃって思ってたのに、カステラから私の存在を知ってくれる人が出てきた(笑)。ツナスタも5月6日にワンマンがあってそこが大きなステップアップになると思うので、どっちもすごく楽しみですね。

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  • 佐藤栞

    今は早くグループを大きくして、自分がプロデュースに専念できるようにしたいです。ステージで歌って踊る楽しさはもちろんあるんですけど、さっきも言ったように最初にプロデューサーとしてやろうと思っていたことが100%はできてないので。新しいグループのオーディションも始まったし、早くその段階まで持っていきたいですね。そして自分が昔立っていた大きなステージまで、みんなを連れて行けたらと思っています。

最後に、アイドルだけでではなく、プロデューサーもやるようになって、自分の中で変わった部分はありますか?

  • 佐藤栞

    大人になったと思います。昔はアイドルとしての自分の気持ちだけでバーって主張してたけど、いろんなことに関して、今は感情的になるより俯瞰でものごとを捉えるようになりました。いい意味で醒めた、かな(笑)。

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PROFILE

佐藤栞

さとう・しおり
1998年生まれ、新潟県出身。身長158.3㎝。血液型=O型。
2014年4月にAKB48チーム8新潟県代表としてデビュー。2017年よりチームB兼任。2019年6月にAKB48卒業。2021年5月16日にプロデューサーとメンバー兼任の“刹那的アナスタシア”デビュー。5月23日にプロデューサーを務める“かすみ草とステラ”デビュー。5月6日に刹那的アナスタシア1周年ワンマンが恵比寿リキッドルームで開催。

オフィシャルホームページ

https://tsunasta.com

取材・文/山下剛一  撮影/田中健児