元SKE48で、現在はソロのアーティストとして活動する野島樺乃がカヴァーセレクションアルバム『ICON』を発売した。昭和を象徴する名曲を集めた同アルバムは、自身にとって初めてとなるディスクとしてリリースされるが、彼女がその1枚に込めた思いとは? そして、アイドルを卒業して5年。メディアで初めて“ある事実”を告白してくれた。
言葉遣い、比喩……短編小説みたいです
昭和の名曲を4曲カヴァーしたアルバムを発売するそうですね。
- 野島
はい。昨年末、ワンマンライブを開催したんですけれど、昭和歌謡をメインに歌うセットリストだったんです。そのセットリストと映像をSNSに上げたところ、『私はピアノ』(高田みづえ)が100万回再生を突破して。フォロワーさんも3万人近く増えてくださいました。SNSのコメント欄で、「どこでフルの音源を聴けるんですか?」という質問をたくさんの方がしてくださって。そこでマネージャーさんと相談して、昭和歌謡のカヴァーアルバムを作ることになりました。
インスタグラムの動画はこちら→ https://www.instagram.com/nojimakano_0906
選曲はどのように?
- 野島
アレンジしてくださる方と相談しました。どの楽曲がどれくらいカヴァーされていて、SNSでどれくらい聴かれているかをリサーチして、その結果、この4曲になりました。
フォロワーさんが増えたきっかけになった『私はピアノ』は絶対入れたかった曲でした。シティ・ポップの名盤である『真夜中のドア~Stay With Me』(松原みき)は、グローバルに聴いてもらえればと願いを込めました。『駅』(竹内まりや)は以前からファンの方からリクエストがあったし、アレンジャーさんからも「声に合うと思うし、他と曲調が変わって、いいと思う」と言っていただけたので選びました。『年下の男の子』(キャンディーズ)は、私がアイドル出身なので、昭和アイドルの曲をカヴァーしたくて、遊び心で入れました。

カヴァーってオリジナルという名の正解がありますよね。ところが、カヴァーする側はオリジナル以外の正解を見つけないといけない。そこに大変さがあると思いますが、どのようにアプローチしましたか?
- 野島
それが一番の課題でした。物真似するわけではないので、歌い方や表現を真似してはご本人に勝てません。何度も何度も聴きこんで、自分ならどう歌うのか。それをじっくり考えました。私は25歳なので、その年齢なりの歌い方をぶつけたり、フィーリングを大事にしたりするしかないと思いました。その意味では、『駅』が一番苦戦しました。竹内まりやさんっぽくなってしまったからです。それだと物真似になってしまうから、私なりの歌い方を探すのに何時間もかかりました。

- 野島
レコーディングする前に決めていたのは、ご本人の物真似はしないということでした。今、アップしている『私はピアノ』や『真夜中のドア~Stay With Me』のコメント欄には、「カヴァーだから(本家と)違う」とか「もっとこういうふうに歌ってほしい」という感想も届いています。私もその気持ちはわかるんです。その方の青春の思い出が詰まっている1曲なわけですから。そういった方の気持ちを気にしながら、でも、気にしすぎないようにして、自分なりの解釈をして、工夫をして歌いました。
そうするしかないですよね。ところで、昭和歌謡で好きな作詞家さんはいますか?
- 野島
松本隆さんです。言葉遣い、比喩……本当にすごいです。短編小説みたいです。最近でいうと、Official髭男dismさんはボキャブラリーが圧倒的です。トップにいらっしゃる力のすごさを感じます。

