応援してくれる方達を大事にしなきゃいけないと改めて実感
走りながらのインタビューという、なかなかない取材にもかかわらず、松井さんはいつもと変わらぬ雰囲気。ペースのいい呼吸音を弾ませながらニコニコと答えてくれる。まわりの通行人も増えてきて、金沢の自然とはまた違う、都会の喧騒と自然の空気に溶け込んでいく。

ここからは、大事な10周年ライブについて聞いていきます。
- 松井
今日は絶対、そっちの取材だと思っていました!
すみません、ランニングがメインでした(笑)。
- 松井
服装も「なんで制服(衣装)じゃなくてランニングウエアで走るんだろう?」って思っていました。
え? 制服で走ることもあるんですか?
- 松井
この前のマラソン大会では、制服を着て3km走りました。なので、今回もそういう感じなのかなと。

制服で走れるのは想定してなかったです……。
- 松井
最初、「私、なんで走りながらインタビューを受けてるんだろう? 職業アイドルなんですけど……」と不思議に思ったんですけど、途中でなんとなく「そういうことか」と思って理解しました。
おっ、どう思いましたか?
- 松井
走りながらだと対面で話す時に比べて考える暇がないし、気分が上がって雑になるというか素の言葉で喋っちゃっている気がします。友達と喋っている感じで、壁がちょっとなくなるのかなと思いました。
気付いてくれましたか。一応、そういう意図もありました(笑)。
- 松井
今度、人見知りのアイドルさんがいたら走りながらインタビューしてみてください(笑)。
松井さんくらいの体力がないと難しいです(笑)。その体力と行動力が発揮されたのが、10周年ライブに向けた「チケット500枚手売りチャレンジ」だと思います。2月にスタートして、3月末に売り切った早さには驚きました。
- 松井
この時は私が1人で500枚だったんですけど、実は、500枚追加してメンバーと一緒に4月2日から「1000枚チャレンジ」をスタートしました!(5月2日付で残り342枚。5月17日の福井公演は完売)
1000枚って、ハードル上げ過ぎじゃないですか?
- 松井
日本のアイドルの過去の手売り枚数を調べたら1000枚の情報はなかったので、勝手に日本一と言ってます(笑)。

500枚手売りでも大変なことはあったんじゃないですか?
- 松井
白い目で見られるようなこともありましたけど、目的は全公演満員にすることで、その先の景色を見たいし、グループの今後に繋げていくためなので、メンバーみんなの意識を高めるためにもいい効果を与えられたと思います。
手売りチャレンジで印象的だった出来事はありますか?
- 松井
思っていた以上に買いたいと言ってくれる人が多かったり、他の公演も行こうって言ってくれたり、いつもはお母さんと娘さんで来てくれている方がお父さんも誘ってくれたりしたのが印象的で。これまで出会って来た人の多さと濃さを振り返れるし、「応援してくる方達を大事にしなきゃいけない」と、10周年の節目で改めて実感しています。

10周年ライブの最終日、6月21日は被災地の能登でも開催されるので、より意義のある公演になると思います。どんな景色を見たいか、意気込みをお願いします。
- 松井
2年前の1月1日の地震の時のことは今でも鮮明に思い出しますし、能登には防災士としてボランティアにも行っていました。当時は、メンバーみんなで炊き出しやボランティアに行きたかったけど未成年のメンバーが多かったり、道も舗装されていなかったりして危険だったので、その後、能登でのフェスやライブに出たりして。
まだ復興途中だけど、北陸で生まれ育って、被災した私たちにしか届けられないエンタメや北陸産の音楽があると思っているので、10周年イベントで富山、福井、金沢の北陸3県の皆さんと繋いできたパワーやエネルギー、エールを全て能登に届けたいと思います!

PROFILE
松井祐香里(ほくりくアイドル部)
まつい・ゆかり
1996年6月13日、石川県金沢市生まれ。A型。部員ナンバー4番。キャプテン。ニックネーム「ゆかり姫」。
特技は忘れ物、変顔、バズること、SNSの毎日投稿。
好きなことは、貯金、睡眠、バイ貝、SNS分析、無謀な挑戦。
フルマラソンのベストタイムは5時間半。
オフィシャルホームページ
https://hkrk.jp/取材・文/赤木一之 撮影/齊藤僚子 映像/アオキユウ(shortcut)
