北陸で生まれ育った子たちが震災について話すと説得力が違う
昨年初開催で、今回が2回目のかがやきフェス。震災後の開催にあたっての思いを、松井祐香里さんと、土井颯愛(どい・そあ)さんに聞いた。
昨年と今回とでお客さんの反応だったり、盛り上がりに違いはありましたか?
- 松井
MCで能登の話をするとみんなの様子が変わる。携帯を見ていた人もパッと顔を上げて見てくれたり、背筋が伸びたり。私たち金沢や能登、北陸で生まれ育った子たちが震災について話すと全然説得力が違うと思うから。
能登出身の土井さんのMCがそうでしたね。ガラフェスで復興支援の会見を行った時も涙されていて、今回のMCでも涙する場面がありました。
(記者会見レポート:https://glassgirl.info/article/post-19728/)
- 土井
みんな声援を送ってくれたり拍手をしてくれたり、めっちゃ優しさを感じました。
- 松井
チャリティーTシャツもたくさん買っていただいて。県外のファンの方には「震災大丈夫ですか?」って気にかけてもらえたのも嬉しかったです。
温かいですね。全会場を回って、改めて、かがやきフェスのように石川・金沢でエンタメイベントがあることが、震災を風化させないこと、応援することにつながっているなと思いました。
- 松井
北陸や石川県の地元スタッフみんなで作り上げているフェスなので、たくさんの人に楽しんでいただけて嬉しいし、自分たちももっと街を好きになっているなって感じます。大きい話になっちゃうけど、自分の街を好きになることが広がれば、北陸や日本の活性化につながって、いい国になっていくと思うので、この活動を続けていって北陸を音楽で元気にしていきたい。その中で、紅白歌合戦に出演できるようなグループになりたいです。
金沢から北陸、国のことまで考えていることもそうですが、松井さんはMCの時の話し方も上手で、選挙に出馬できそうな雰囲気すらあります。
- 土井
すごいこと言われて、私は何も言えない(笑)。
そこをどうにか、土井さんからもメッセージをお願いします(笑)。
- 土井
震災から半年経ったけど、まだ全然復旧できていないところがたくさんあって。だから、もっと能登のことを知ってほしい。金沢にも能登の美味しいものがたくさんあるので、食べたりお土産で買ったりして応援してほしいです。
ファンへの発信をはじめ、楽屋の飾り付けをしたり、ケータリングのメニューを書いたりと、メンバー全員で「おもてなしの気持ち」で準備をしてきたというほくりくアイドル部。
松井さんは、Eight Hallでのパフォーマンス後、「次、みなさんの目に止まる時には、もっともっと成長して、ほくりくアイドル部よくなったなって思ってもらえるようなグループになるよう頑張りますので、またぜひ北陸に遊びに来てください!」と、挨拶。
ただ迎え入れるだけではなく、自分たちもより見てもらえる存在になること。かがやきフェスは、アイドルを通して街の魅力に触れられたことも醍醐味だったが、また次回があるのなら、切磋拓磨して成長したアイドルたちを見られるのも楽しみだ。
取材・文・撮影/赤木一之