INTERVIEW

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「ファン、いなかったんだ」から始まった月刊PAMの現在地「そんなにいいの?って寄ってきてくれるような広がり方がPAMっぽくていいなと思います」

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広がり方がPAMっぽくていい

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そんなふたりが月刊PAMとして活動してきて一年と少し。お互いに変化は感じます?

  • 宇都宮

    感じますね。コイロカ時代よりライブが好きになったし、単純に上手くなったなと思うし。

  • 船井

    ふたりならではのステージの使い方とかもだいぶわかりました。私はなんにもやってないんですけど、未来ちゃんはMCや煽りもめっちゃしっかりやってくれるし。

    あと、人のことも好きになったよね。現場でいろんな人……ファンじゃない人と会うようにもなって。私たち、PAMのことを知らない人の素直な感想とか、そもそもアイドルファンじゃない音楽好きな人の話とかを聞けるって面白いなと感じるようになりました。

  • 宇都宮

    この1年、めちゃくちゃ対バンイベントに出てきたんですけど、私たちのことを知らない人と話すのって本当に新鮮で。コイロカのときは基本的に単独公演だけだったので、私たちを知らない人がいなかったんですよ。

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それは確かに新鮮ですね。ところで昨年末、船井さんはXのスペースで1年の振り返りをしながら、「2023年は『ファンいなかったんだ』というところから始まった」と語っていました。

  • 船井

    してました? でも本当にファン、いなかったんですよ。去年の後半くらいまで、対バンの現場にいつも来てくれる人がひとりだけ……みたいなことも全然あって。PAMになった瞬間、コイロカ時代のファンの人がいなくなったのはちょっとびっくりでした。

  • 宇都宮

    でも私もファンだったらそうなるよなって思う。秋元(康)さんのグループだから見てくれていた人って少なからずいるし、どれだけ推してたとしても卒業後の活動ってなかなか……。

  • 船井

    うん、興味ない! ソロとか、違う音楽性になった瞬間に、ファンとしての気持ちは一回終わるからね。

    でも、コイロカの3年間で学んできたこととか、こういう音楽がやりたいって思ったものに自信はあったし。いろんな対バンに出ながら、「初めて見る人達をどれだけびっくりさせられるか」だけを考えてやってた昨年1年間は、すごく楽しかったです。ファンがいない状況になって逆に燃えていました。

  • 宇都宮

    燃えたね。それこそ、去年の秋くらいにあるイベントに出させてもらったときですかね。お客さんの反応がすごく面白かった。ほかのグループがキラキラ系で固まってるのを見て、用意していたセットリストを全部変えて。いつもカバーさせていただいている、おやすみホログラムさんの『ニューロマンサー』を2、3回連続でやったんですよ。

え? 出番直前にセトリを変えたんですか?

  • 船井

    あった。ほかのグループの最前管理の男の子たち、私たちのステージはスマホいじったり、しゃがんだりしてたんです。「この曲気になるな」と思ったのか、「同じ曲!?」なのかはわからないけど、みんな揃ってステージに顔を向けたんですよね。

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なかなか痛快ですね。

  • 船井

    「ほらね〜」って思いました(笑)。そういう状況を作るのが楽しくて1年やってました。

そんなスタートから、「ファンがついてきた」と感じ始めたのは?

  • 船井

    昨年末くらいですかね。さっき未来ちゃんが言ったように、おやホロさんのカバーをさせていただくことが多いんですけど、当時おやホロを聴いていた人たちが「俺らの青春が帰ってきた」って感じで、PAMを見てくれるようになって。

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  • 宇都宮

    その界隈の人たちが熱心に広げてくれた感覚があります。それも「月刊PAM、めっちゃいいから! とにかく聴いて!」って盲目的に布教するというよりは、ゆる〜く「月刊PAM、さいこ〜!」みたいにずっと言ってくれるから、周りが「そんなにいいの?」って寄ってきてくれるような感じで。その広がり方もすごくPAMっぽくていいなと思います。

  • 船井

    こう振り返ると、今年1月の1stワンマン、あんなに人が来てくれたのびっくりだよね(笑)。そこまでと比べると「みんな親戚集めてくれた?」って人数が来てくれて。

  • 宇都宮

    「サクラ雇ったと思われるじゃん!」って言った気がする(笑)。そんな冗談言いつつ、「ここまで見てくれてた人がいたんだ」って実感した日でもありました。