かつて、毎週金曜日に女の子の憧れを一心に集めたアニメがあった。そのアニメの名は『きらりん☆レボリューション』。
平凡な女の子がアイドルを目指して奮闘、実在のアイドルが声を演じて『恋☆カナ』『チャンス！』『バラライカ』など多くの楽曲もリリース。メディアミックスで話題を振りまいた。それだけではない、この作品に出会い、アイドルを目指た少女が後を絶たなかった。10年を経ても語り草になる『きらレボ』のインパクトとは？ 現役アイドルの声と、研究者への取材を通じて探った。
乃木坂46、イコラブ、OCHA NORMA。誰もが憧れたきらりちゃん
『きらりん☆レボリューション』は2006年4月から2009年3月に放送。2004年から『ちゃお』（小学館）で連載を始めていた中原杏さんの同名マンガをアニメ化してのもの。テレビ東京系列で毎週金曜日18時という、子ども向けアニメのど真ん中で放送されていた。
それから10年あまりが経ち、2020年代の現役アイドルには、この『きらりん☆レボリューション』に憧れていたことを明かすアイドルが多い。彼女たちのこの作品にまつわる発言を調べてみるだけでも数多く発見することができた。
幼稚園の頃は、アイドルになりたかったんです。アニメの『きらりん☆レボリューション』に憧れていて、幼稚園のときの写真を見るとキラキラしたポーズばっかりで「あー、やってるな」って思いました（笑）。ずっと忘れていた夢なんですけど、心の底ではキラキラした人になりたかったんだろうなって、今になってそう思います。
乃木坂46 賀喜遥香（2001年生まれ）
※2019年9月3日「ライブドアニュースインタビュー」より
乃木坂46 賀喜遥香（2001年生まれ）
※2019年9月3日「ライブドアニュースインタビュー」より
『きらりん☆レボリューション』が15周年……私の人生のバイブル！ CDを1枚買う尊さを知り、きらりんミルフィーカードで初めてコレクター魂に火が。きらりちゃんになりたくてなーさんを飼いたくて何度も妄想したしきらりちゃんがおはスタに出る日は頑張って早起きしてたな。そして私もアイドルに……
=LOVE 大谷映美里（1998年生まれ）
（※2021年4月7日 自身のツイッターより）
=LOVE 大谷映美里（1998年生まれ）
（※2021年4月7日 自身のツイッターより）
私が幼稚園の頃に放送されていたアニメ『きらりん☆レボリューション』で月島きらり役を演じていらっしゃった元モーニング娘。の久住小春さんを見て、私もいつかこんなキラキラした、歌って踊れる『アイドル』になりたいと思い、アイドルに憧れるようになりました。
OCHA NORMA 石栗奏美（2004年生まれ）
（※2022年7月14日 自身のブログより)
OCHA NORMA 石栗奏美（2004年生まれ）
（※2022年7月14日 自身のブログより)
久住小春さんの影響でアイドルってカッコいい、自分もなりたいっと思わせてくれたアニメ！！全部歌えるし全部踊れる！LinQのオーディションで歌って踊ったのも『ハッピー☆彡』
LinQ 高木悠未(1997年生まれ)
（※2021年4月7日 自身のツイッターより）
LinQ 高木悠未(1997年生まれ)
（※2021年4月7日 自身のツイッターより）
坂道・ハロプロ・インディーズ……グループをまたいで、憧れの作品に『きらレボ』を挙げている。ここまでくると、「この作品がなければその後のアイドル史は変わっていたのではないか？」と思わされる。一体、『きら☆レボ』とはなんだったのか？
