実はこれ、感動して泣いてる感じに見せておいて……
では続いて、おふたりが好きな自分のカットを教えてください。
- 小玉
私は車折神社で狛犬と撮ったカットです。
- 三品
これいいですね。“素顔”ですよ。
- 小玉
狛犬の真似をしてるんですけど、『素顔』の中でも特に素顔というか。普段の撮影だと私、あんまり口を開けて笑わないんですけど、でもふざけたことによってさっき言った着飾ってない私が出ていて。自分でしようと思ってもできない顔をしてるのが好きです。
- 三品
確かにこの笑顔はあんまり見ないね。あと、この神社のカットは全部衣装がすごく好き。
- 小玉
嬉しい〜。ありがとうございます。
そのカットは写真集を手に取った方のお楽しみですね。では続いて三品さん。
- 三品
私はこのドレスの見開き。写真集の打ち合わせをさせていただいたときに、一番に言ったのが「ドレスを着たいです」だったんですけど、もうドンピシャで私の好みのドレスを持ってきていただいて。
先の近江町市場のカットが直前にあったりと、日常的な写真を経てそのドレスが出てくるので、最初に写真集を手にしたときはハッとさせられました。
- 三品
ありがとうございます。シックでモードなドレスなんですけど自然の中で撮っていて。ミスマッチ感はあるけど、でもなぜかバランスがいいっていう……すごく不思議な、お気に入りのカットです。
なんですけど、この緑のあたりにはめっちゃバッタが多くて。このスカートの中、めっちゃバッタいます。
- 小玉
うわー!!!
- 三品
(小玉を見ながら)あははは(笑)。面白いですよね。梨々華、ゾクゾクしてる。
三品さん、虫は平気なんですか?
- 三品
(笑)。そういえば、この泣いてるカットの理由言っておきなよ。
そう、泣いてる写真があるんですが、涙の理由、気になっていました。すごくキレイで、ロケ中に何か感動したり、こみ上げてくるものがあったのかと。
- 小玉
あ! ありがとうございます! でも実はこれ、感動して泣いてる感じに見せておいて、本当は身体に虫がついて大泣きしてるカットなんです(笑)。
えぇ!(笑)
- 三品
あははは!
- 小玉
南禅寺っていうお寺で、お花と一緒に撮ろうとしてたら私の背中に結構大きなカマキリが留まっちゃったみたいで。見えないところに留まってるのも怖いし、スタッフさんが総出で取ろうとしてくれたことがまた怖くなっちゃって(笑)。
- 三品
面白い(笑)。
三品さん、ずっと笑ってますね……(笑)。
- 小玉
やっとカマキリがどこかに行って、「メイク直ししようか」ってなったときにカメラマンさんに「今いい表情! ここに来て!」って言われて撮ったのがこれです。だからある意味、“恐怖”はこみ上げてきてましたね(笑)。
ある意味、最も“素顔”なカットかもしれませんね(笑)。ちなみに、前回の廣川さんと松田さんにはお互いの写真集にキャッチフレーズをつけ合ってもらったんですが、おふたりにもお願いできますか?
- 三品
梨々華って、自分でも言ってるとおり、世に出す写真は自分が絶対に安心できるものを選ぶイメージがあるんです。でも写真集には、それこそ普段だったら選ばないだろうなってカットがいっぱいあって。隅から隅まで梨々華なんですよ。なので、「すみからすみまでこだまりりか」。ひらがなで書くとかわいくないですか?
- 小玉
いいじゃんいいじゃん。気に入りました。瑠香の写真集は……儚いカットが多い印象で。切ない表情があったり、光の感じも相まって「消えちゃいそう!」っていうのが多くて……「消える3秒前」でお願いします。
- 三品
もしかして私、読んだらいなくなる?(笑)
でも、手に取る人の「読み終わりたくない」という気持ちも意味合いに含めそうですよね。
- 小玉
うんうん、たしかに! それ、小玉発案で書いておいてください!(笑)