出逢えたタイミングには意味がある
ここまでお話を聞いてきて思ったのが、阿部さんが作詞をした『タイミング』という楽曲。“あの日は雪が降っていて”や“遠回りしてきたけど これのためか”という歌詞は、阿部さん自身を綴ったものだったんですね。
- 阿部
そうなんです。タイトル未定で活動を始めた年に書いたんですけど、まさに私が思ってきたことと、座右の銘の「出逢えたタイミングには意味がある」をまんま、歌詞として書きました。
その座右の銘を聞いたTIFが衝撃だったんです。初日の夜の「メインステージ争奪LIVE決勝戦」の終盤。ネット投票の集計にかなり時間がかかって、それをフォローする長いトークの中、急に座右の銘を聞かれて即座に答える姿はとてもかっこよかったです。本当に普段から思い浮かべていないと答えられない間だったというか。
- 阿部
嬉しいです。前のグループを卒業するときに、当時のファンの人から「もっと前から知っていればよかった」って、すごく言ってもらって。その頃から「でも、それぞれのタイミングに意味があるんだよ」ってなんとなく言ってたんですけど、ちゃんと座右の銘にできたのはタイトル未定に入ってから……『タイミング』を書いてからかもしれないです。
最初に話していたように、TIFがきっかけでタイトル未定に興味を持つファンが増えていく中で、あとから阿部さんたちを好きになっていく人がすごく救われる言葉だと思います。
- 阿部
そう言っていただけるとすごくありがたいです。やっぱり前のグループからずっと応援してくれてる方と、タイトル未定の初期から応援してくれてる方、最近知ってくれた方。いろんな人のいろんな気持ちがあると思うんですけど、私はこの言葉のとおりに思ってるので。喧嘩したりせずに(笑)、遊びに来てほしいです。
ちなみに、メンバー同士で喧嘩したことは?
- 阿部
喧嘩というか、メンバー全員がいつも「私が長女だ」って言い張ってます(笑)。遠征も多くて家族以上に生活をともにする中で、「全員が姉妹だったら……」みたいな話をよくするんですけど、そのたびに「私が!」「いや、私」「案外私も」みたいな。
またかわいらしい言い合いを(笑)。
- 阿部
私が一番盛り上げ役だし、自分ひとりだと浮き沈みはあっても、メンバーに会えばみんなが元気になれるように積極的に喋ってるんですけど……。3人は私が長女だとは思ってくれてないみたいです(笑)。
勝手に阿部さんが長女的役割なのを想像していましたが、そんな感じなんですね(笑)。では、最後に。今年大きくブレイクし始めたタイトル未定ですが、来年はどんな年にしたいですか?
- 阿部
そうですね……。TIFのおかげでこうして今も呼んでいただけるので、それはすごく嬉しいんですけど、「TIFで」が枕詞のままだとそれがなくなったときに大変だと思うんです。地道に真剣にステージを続けて、ライブで好きになってくれる人をどんどん増やしたいですし、“メインステージ争奪LIVEで立てたZepp DiverCity”を、“自力で立てたステージ”にしたいです。
あと、やっぱり拠点は北海道なので。北海道でも一般の方に見てもらえるようなグループになりたいですし、北海道で朝やってる『どさんこワイド』(札幌テレビ)に出て「おはようございます!」って言いたいです。
『どさんこワイド』だけやけに具体的ですが(笑)、たしかに阿部さんの澄んだ声は朝の番組向きかもしれないですね。
- 阿部
ありがとうございます(笑)。やりたいことはたくさんあるので、来年もがんばります。
PROFILE
阿部葉菜(タイトル未定)
あべ・はな
1月27日生まれ、埼玉県出身。身長152cm、血液型O型。
2020年、タイトル未定として北海道を拠点に活動開始。2022年8月、「TOKYO IDOL FESTIVAL 2022」の「TIFメインステージ争奪LIVE」で優勝し、北海道のグループとして初めてTIFのメインステージに立つ。
12月10日(土)には東京・duo MUSIC EXCHANGE「#DSPMLIVE」、12月18日(日)には神奈川・横浜ランドマークホール「TOKYO GIRLS GIRLS -番外編day2-」に出演予定。
オフィシャルホームページ
https://miteititle.com/続く「ガラスガールが選ぶ2022年ブレイクアイドルインタビュー」は、12月にお届けします。お楽しみに!
取材・文/アオキユウ(short cut) 撮影/持田 薫