全力で女性アイドルを推す女性のことを、アイドル業界では「女オタ」と呼ぶ。そんな彼女たちに「女オタの推し方」を聞くインタビュー。
「どんな気持ちで同性アイドルを応援しているの?」「どんな出会いからアイドルを好きになったの?」その気持ちにフォーカスする。
第5回目は、私立恵比寿中学・中山莉子ちゃんの女オタさんが登場です。
PROFILE
りんかさん 大学生
エビ中 ファン歴 5年
推しメン 中山莉子ちゃん
レスをもらうと一瞬、時が止まるんです
りんかさんの最初のアイドル体験はいつ頃ですか?
- りんかさん
ほとんど記憶にないんですけど、ミニモニ。が好きだったってお母さんが言ってて。たしかに鉛筆とか靴下とか持ってたなって思います。あやや(松浦亜弥)も好きで歌いながら踊ってたみたいです。で、ちゃんと好きになった記憶はAKB ですね。
当時の小学生はAKB好きな子、多かったですよね。
- りんかさん
そうですね。『RIVER』の頃に、お父さんがすごく見せてきてくれて。ともちん(板野友美)が好きでした。
当時、女子小〜中学生に人気でしたよね。板野さん。
- りんかさん
好きでした。他のメンバーより髪の毛が明るめで。当時、小学生向けのファッション雑誌でもギャルっぽい感じのが出たりしてて。憧れでしたね。ライブとかには行ったことなかったんですけど、塾がAKBとコラボをしてて、「今、入会すると、AKBの手帳がもらえる!」みたいなキャンペーンをやってて。それほしさに塾に入りました。
そんなキャンペーンが。
- りんかさん
クラスの中でいろんなグッズを持ってる子いたんですけど、さすがに手帳のために塾に入る子はいなかったんで。見せびらかしてましたね。で、その後はKARAが好きになって。結構ライブに行きました。当時、KARAと少女時代も流行ってたので。
その頃は「流行っているものが好き」って感じから始まったんですかね。
- りんかさん
そうですね。で、オタクになっていったのは、やっぱりももクロからですね。『Z女戦争』とか、ドラマ『悪夢ちゃん』の『サラバ、愛しき悲しみたちよ』とか。中学生になってたんですけど、学校の行事でダンスを踊るってなったときに、ウチのクラスはAKBを踊ったんですけど、別のクラスでももクロを踊ってて。ももクロの存在は知ってたんですけど、曲がすごく楽しそうで。
- りんかさん
で、廊下でももクロのコールをずっとしている男の子が2人いたんですよ。そういう文化を知らなかったから面白くて。「私にも教えて」って言って仲良くなったんです。そこからオタクになっていきましたね。
その2人のオタ男子がきっかけで。そこから、AKBやKARAからももクロへ。
- りんかさん
はい。最初はあーりん(佐々木彩夏)が可愛いなって思ったんですけど、『ももクロChan』を見だしてから、(百田)夏菜子ちゃんや(高城)れにちゃんのキャラがめちゃくちゃ面白いなって。で、れにちゃんの面白さと優しさと親近感に惹かれてファンになりました。
高城さん推しとは、けっこう渋いですね。
- りんかさん
ですかね。でも、ともちんもそうですけど、KARAではハラちゃんが好きだったので、ギャルっぽい感じが好きだったんですよ。で、れにちゃんも元々はギャルだったって聞くので。昔のギャルの匂いを嗅ぎ取って好きになったのかもしれないです(笑)。
けっこうライブとかも行ったんですか。
- りんかさん
行きました。初めて行けたのが高校になってから『ももクロChan』の公開収録があって。運良く当たって行ったんです。六本木のEXシアターまで。そのときはまだサイリウムとかの持ってなくて。隣にれにちゃん推しの子が「貸してあげるね」って言ってくれて。「あ、ももクロってファンも優しいんだ」って思いました。
で、どうでした? はじめてのももクロさんは。
- りんかさん
画面越しでしか見てなかったので、EXシアターだから多分普通のももクロのライブより近いんですよ。番組収録の後にライブも少しやったんですけど、『走れ!』をその時に歌ったんです。「僕のココロが走り出した」の所で、れにちゃんがバッキューンって撃つフリがあるんですけど、私に撃ってくれたんですよ。
おお。それは……。
- りんかさん
隣もれにちゃん推しの子だったんですけど、あれは確かに私に向けて撃ってましたね。今でも莉子ちゃんからレスもらうこともあるんですけど……。遠いステージから私に向けて、レスがビューンって飛んで来た瞬間、まわりの人とがいなくなって、私と莉子ちゃんだけの世界になるんですよ。
『精神と時の部屋』みたいな真っ白な空間に?
- りんかさん
真っ白というよりは、他の人たちもぼやけた感じです。音楽は聞こえてるはずなのに、すごい静かになって。一瞬、時が止まるっていうか。本当にそういう感覚になるんですよ。