楽しさ、寂しさ。いろんな感情が混ざり合って

2023年2月に加入して、3年半。「アイドル」としての川菜さん自身、振り返っていかがですか?
- 川菜
自分に合格点を上げたくないとは思ってるんですけど……いち人間としてもすごく成長させていただいたのかなと思っていて。あと、楽観的なタイプだったので、「もっとこうしたい」ってあんまり思ったことがなかったというか。ファンの方に見てもらって、応援してもらっていることで、「悔しい」とか「頑張ろう」って思えたことがたくさんあるんです。諦めることのほうが早かった自分が、自分に期待をするようになったのはすごくいい変化だろうなって。
逆に、変わっていないことってありますか?
- 川菜
やっぱり歌が好きなことだと思います(笑)。
それこそ、この1、2年で歌割りもかなり増えましたよね。
- 川菜
ありがたいですけど、難しい、怖い部分もたくさんあります。歌割りが増えるって、「新曲でソロパートをもらうこと」もそうなんですけど、「前のメンバーの歌割りを引き継ぐこと」もあって。前のメンバーがどんな思いで歌っていて、ファンの人はどんなふうに感じていたのか……それを私が引き継いでいいんだろうかっていう思いも、正直あるんですよね。
「引き継ぐこと」へのプレッシャーですか。
- 川菜
大好きなかすテラの楽曲を自分の声で届けられることはすごく幸せです。ただその一方で、歌割りが少ないメンバーにスポットライトが当たりにくいのも事実で。「輝くチャンスを奪ってしまっているのでは」と不安になるときもあります。

その観点はなんだか「らしい」ですね。「自分が、自分が」ではなく、かすみ草とステラ全体を考えてしまう、というか。
- 川菜
もちろん、何度も言ってしまうけど歌が大好きなので、「川菜に任せたい」って思ってもらえるのはすごく幸せなことです。たとえば『青より青く』の落ちサビとか……小柴美羽(1期生)ちゃんがまだいた頃から、美羽ちゃんが声が出ないときとかに、「一緒に歌ってほしい」って言ってもらえたり。……今、そんなことを思い出しながら繰り返しになっちゃいますけど、やっぱり「ちゃんと引き継ぐ」って難しいですね。
そんな話を聞きながら、今年のTIFのSKY STAGEを振り返らせてください。『正夢の少女』でさまざまな先輩から引き継いだパートを歌っての、落ちサビ。涙を流しながら歌っている川菜さんの姿は、今年のTIFの中でも印象的な瞬間でした。

- 川菜
「歌詞がよくないなぁ……」なんて思いながらでした(苦笑)。かすテラに加入してから、毎年違う体制で夏を迎えているんですけど、どの夏にも大切な時間やいい思い出があって。「それらを超えていく」って、個人的にはちょっと違うと思っているんですけど、でもかすテラが大きくなるには「越える」を目指さないといけないんだよなって。
比べたくないけど、比べて進んでいかなきゃいけない、という。
- 川菜
あと、自分のパートの前が(比賀)ハルちゃん、(福井)ひより(ともに10、11月卒業予定)、(石間)美咲なんですけど……SKY STAGEに立つ前に実は私、「11人いた1、2期生も、今4人なんだね」って泣いちゃってたんですね。その上で、『正夢』のあの部分は普段、メンバー同士で目が合うようなパートじゃないんですけど、この日はひよりがクッと笑いながら、私に目を合わせてくれて。今年の夏の楽しさ、寂しさ……いろんな感情が混ざり合って、あんな状態になっちゃいました。
なるほど……。
- 川菜
過去に何度か、個人的な感情が爆発して歌えなかったときがあって、毎回悔しい思いをしてきたんです。でも、今回は泣きながらも歌いきることができたので、後悔はないんです。

