若手ピン芸人の代表格でありながらライブアイドルシーンを最も広範囲かつディープに見ている著名人と言っていい存在の寺田寛明。今一番アイドルを語れる男が、シーン最先端をオフビートかつリアルに語る連載。今回は、「年末といえば」な2025年のアイドル楽曲の総括。そして推し続けたPANDAMICが迎えた大きな節目について!
寺田的2025年アイドルソングベスト5(修正前)
まずは2025年発表のアイドル曲のベスト5をお願いします!
- 寺田
今年、ムズいんだよな〜!
それは不作ということでしょうか? それとも豊作すぎるのか?
- 寺田
なんか去年とかは、特にメジャー部門で「今年はこれが1位!」っていうのが自分の中でハッキリしてたんですけど、今年は結構迷ってますね。いい曲いっぱいで。
でもその中で、絶対入れるとなると、やっぱちょっと女子流のアルバムは凄かった! 『東京女子流』ってセルフタイトルなんですけど、来年の3月で解散が決まっていて、ラストアルバムなんですよ。これが本当に、最後のアルバムとして完璧! 特に後半の流れがすごくて。曲順とかめっちゃ考えて組んだんだろうなって思うんですけど、本当に「こんな終わり方できたら嬉しいだろうな」って終わり方なんですよ! 一番卒業のメッセージ色が強いのが8曲目の『交換日記』って曲なんですけど、メンバー達自身が言葉を出し合ってできた曲らしくて……。初期の頃に本当にメンバー間で交換日記をやってたんですよね。それだけでもう、たまらないんですけど。これが12曲中の8曲目で! 最後の『nostalgia』『とけないまほう』『キセキ』の3曲の流れはね!!! 本当にこの流れで聴いて欲しい!!! 聴いてくれれば分かる!!! 聴け!!!!!!
いつになく熱いトーンです(笑)!! アルバムの中で1曲に絞るとなるとどの曲ですかね?
- 寺田
『ロマンチックな事情』ですかね。ぜんぜん卒業曲じゃないと思うんですけど、ちょっとトリッキーな感じで、今女子流がやるにはちょっと変わった曲だなって。僕はこれが一番好きでした。
では順不同で2曲目参りましょう。
- 寺田
ちょっと待ってくださいね(携帯を見ながら)、自分的に今年の一番再生回数が多いものを……。そう! CUBΣLIC(キューブリック)の『いえないっしょん』! 回数聴いたというとこれですね。いつものフューチャーベースっぽい感じもありつつ、これはすごい気合い入ってる気がしたんですよね。テンポがかなり速めなんですよ。これは自分的にドストライクな感じで、めちゃくちゃ聴きました。
- 寺田
あとTRASH-UP!!関係を何曲入れようかなっていう……。今年の自分は本当にTRASH UP !!だったんですよね
この連載も前々回はTRASH UP!!がテーマでした。楽曲派老舗のレーベルなのに、ここにきて急に熱さが増して新高円寺に通い詰めという(笑)。
- 寺田
去年の年末にダダダムズのアルバムとSAKA-SAMAの4曲入りくらいのやつが出て、それが去年ギリギリノミネートされない期間だったんですよね。その2枚がめっちゃ良くて。そして今年の七夕に惑星通信社が短冊CDを4つくらい同時に出すみたいなのをやってて。
アナログではなく短冊CDなのがさすが渋いですね!!
- 寺田
わくつーどれにするか迷いますね。基本カバーなんですけど、あヴぁんだんどの『てのひら』と『Feedback Friday』のカバーのカップリングがあって、あと前にTRASH-UP!!にいたinnesってグループの『イネスワンダー』と『わくつー・ざ・すかっど』。あとこれはオリジナルで、すごいタイトルなんですけど『サイケそのあとに』って曲が良くて。
それはロックの歴史区分的な話なのか、トリップ後の状態のことなのか???
- 寺田
いや、多分「トイレその後に」から来てるんだと思うんですけど
なるほど防臭スプレー(笑)!
- 寺田
最近TRASH-UP!!の曲をよく作ってるyuba寝さんって人の曲なんですけど、俺はこの人の曲がめっちゃ好きなのかもしれないです。

