ガラスガールNEXTでお送りする、毎月さまざまなアイドルが登場しフリーダムに執筆する「マンスリーアイドルコラム」。本日より12月木曜を担当するのは、YA'ABURNEE(やーあぶるにー)の丱(あげまき)もモ。
彼女のコラムは今月4日、11日、18日、25日の全4回配信。
ちなみに、火〜金曜それぞれ初週はガラスガールNEXTに未加入の読者も閲覧可能。来週以降はぜひ、ガラスガールNEXTへご加入を。
姉のデビューライブを見て涙
私には大好きな姉がいます。
大好きな姉が活動していた地下アイドルグループが活動終了してしまう――。
私は、姉に「私と一緒にアイドルをやろう」と言いました。
* * *
初めまして。この度、12月木曜日のコラムを担当させて頂くことになりましたYA'ABURNEEの丱もモです。
私は言葉にして伝えるということの苦手意識が強く、普段、自分の気持ちや考えを上手に話すことができません。なので、今回文章にして伝える素敵な機会をいただけてとても嬉しく思います。
これから始まる全四回のコラムを通して、私の普段伝えたくても伝えることができない心の奥の奥までお届けしていきたいと思います。
小さい頃からテレビアニメや漫画、周りのことに全く興味がなく勉強も苦手、人間関係を築くのも不得意。そんな私が唯一真剣に取り組んでいたものといえばバレエでしょうか。幼稚園から中学校まで週4、5回のレッスンに通っていました。

当時の私は地下アイドルという言葉も知らず、「地下アイドル? 地下? なんだそれ?」と全く興味がありませんでした。地下アイドルをやっていた姉に他のグループのライブ映像を見せられた時も「地上のアイドルの方がいいに決まってるじゃん」と、心の中でそう思っていました。
でも、地下アイドルに興味はないけど、姉のことが大好きな私は、姉を見るために姉が活動していたグループのライブ映像を毎日見ていました。そして、見ていくうちに最初は姉しか見ていなかった私がどんどんアイドルの良さに気づき始めます。この時から「自分もアイドルになりたい」と心のどこかで思っていたのかなと思います。
なあなあと日々を過ごしているうちに姉が新しいグループでデビューする事が決まり、お母さんとデビューライブを見に行くことにしました。ライブハウスに行くのも地下アイドルを生で見るのも初めてだった私は緊張とドキドキでいっぱいでした。
そして、ライブの時間になり姉が袖から出てきた瞬間、私は顔を上げてステージを見るのも精一杯なくらい涙が止まりませんでした(この涙は、ステージを見て感動したというのもありますが、何度も姉が苦悩し、その上で生きることを選びステージで輝いている姿を見て涙が出たんだと思います)。
私はこの日のライブを見て「自分が探していたものはこれだ! 自分にはこれしかない!」という今までになかった感情に見舞われ、「アイドルになる」という決断をします。

それから毎日、学校が終わり家に帰ると、色んな地下アイドルのライブ映像をYouTubeで見漁りました。ここだけの話、実はライブ映像を見ながら親にバレないようこっそり毎日泣いてもいました。この涙はもちろん感動の涙でもあるけど、自分が今ステージに立てていないという悔しさの涙でもあります。今考えると当時はまだアイドルでもないのに悔しくて泣いているの面白いなと思います(笑)。
最初は「地下アイドルになる」という夢はどこか恥ずかしくて周りに言えずにいたけど、この時には家族にも友だちにも学校の先生にも「地下アイドルになりたい」と堂々と言えていました。
そんな私が高校三年生の時、(他メンバーのやんごとない事情で)姉がアイドル活動をできなくなってしまいます。

そのとき私は「本気でアイドルをやりたい姉が活動できなくなってしまうのはおかしい!」と思い、姉に「私と一緒にアイドルをやろう」と言いました。こうして私の初めてのアイドル活動がスタートします。
次回、「理想と現実」。夢だったアイドルになる。
PROFILE
丱もモ(YA'ABURNEE)
あげまき・もも
2月11日生まれ。身長163cm。躑躅(つつじ)担当。
2025年11月17日、YA'ABURNEE『二周年忌念単独公演“ABYSS”』(LIQUIDROOM)でデビュー。
文・写真/丱もモ(YA'ABURNEE)
