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【マンスリーアイドルコラム No.051・初週のみ無料公開】愛乙女★DOLL 神楽彩加 #1「番組ADからアイドルへ」(11月木曜日担当・全4回)

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ガラスガールNEXTでお送りする、毎月さまざまなアイドルが登場しフリーダムに執筆する「マンスリーアイドルコラム」。

本日より11月木曜を担当するのは、愛乙女★DOLL(ラブリードール)の神楽彩加。

彼女のコラムは今月6日、13日、20日、27日の全4回配信。

ちなみに、火〜金曜それぞれ初週はガラスガールNEXTに未加入の読者も閲覧可能。来週以降はぜひ、ガラスガールNEXTへご加入を。

初回は、アイドルになる前の番組AD時代の話。

手がけた推し活企画がトレンド入り

 はじめまして、愛乙女★DOLL紫色担当の神楽彩加です!

 普段はおしゃべり大好き、ポジティブ人間! マネージャーさんからは「ぶっ飛んでるキャラ」……と言われたりもするのですが、実はとっても根は真面目なのです(笑)。その神楽彩加の性格がどうやって形成されたのか、これを機に知っていただけたら嬉しいです(愛乙女★DOLLの神楽彩加としてははじめましてですが、実はガラスガールさんは以前所属していたグループでインタビューをしていただいたことがあり、2度目の登場になります!)。

【常に推しのいる人生】

 両親の影響で、幼い頃からアイドル英才教育を受けており、モーニング娘。さんから始まり、学生の頃はAKB48さんの横山結衣ちゃんが推しメンで、劇場公演や全国のツアー、握手会にはほぼ毎回参加して推し活をしていました。

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 なので、私の人生には常に推しの存在があって、日常の辛いことや、受験などの試練も、推しの楽曲を聴くことや、ライブを楽しみにすることで乗り越えてきました。

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【アイドルの夢】

 よく小学生の頃に友達同士で交換して書きあうプロフィール帳には、「アイドルになりたい」と書いていたくらい、アイドルという職業に憧れを持っていて、大学では「アイドルコピーダンス」のサークルに所属し、ステージでアイドルの楽曲を踊る活動をしていました。

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 ほぼ毎日練習して、全国大会の決勝を目標に青春を全て捧げて活動しました。その中で、一般大学生の活動を応援してくれるファンの方がついてくださり、公演や大学祭などのイベントに足を運んでくれたり、大会があると一丸となって一緒に戦ってくださる。たくさんのパワーを受け、温かさに触れ、アイドルとは違うけど近しい環境を経験し、「やっぱりアイドルっていいな」と思いました。

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 オーディションを受けたりもしたことがあったのですが、書類選考で落ちてしまうことが多かったのと、自分がアイドルをしていたら出来ないような部活動や、友達との日々、推し活、家族との時間もとても充実していて、アイドルが大好きだからこそ、その全ての環境を変えてまでアイドルをする覚悟が自分の中で持てず、「そう簡単になれるものじゃない」と、夢を夢のままにしてしまい込むことにしていました。

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●番組ADに

 趣味として、アイドル以外にもお笑いやバラエティ番組を見ることが好きで、その気持ちが「番組を作ってみたい!」という興味に変わり、テレビの制作会社に就職。

 バラエティ番組を志望していたのですが、配属された先はNHKのドキュメンタリー番組『プロフェッショナル 仕事の流儀』。正直、観たこと無かったし、「何故……?」という気持ちでいっぱいでした。

 でも、何度も面談をしてきたアドバイザーの方が、「彩加さんの性格や考え方はドキュメンタリー番組に向いている」と言うので、ひとまず信じて入ることに。

 番組ADとして、何年もその番組を作り続けているプロデューサーさんや、自分より少し上の世代のディレクターさんの近くで、番組が出来上がるまでの過程をお手伝いするのが日課。

 台本の印刷、機材の搬入搬出、編集室やナレーション収録の準備、たまにロケに同行して、カメラを持ちながら取材をしたり。

 また、番組の公式SNSに流す動画の編集も任せていただいて、その回の要点や、見たくなるワードをチョイスして15秒ほどの宣伝動画を作る作業をしていました。

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 『プロフェッショナル 仕事の流儀』は、昔からある番組なのでご存知の方が多いと思いますが、様々な分野の第一線で活躍する一流の「プロ」の仕事を徹底的に掘り下げていくドキュメンタリー番組。

 1本の番組を作るのに、密着期間が長いものだと数年に渡るものもあります。45分の番組を1本作るために、たくさんの人が真剣に向き合って、長い時間をかけて、何度も話し合いをして、出来上がる。

 今まで自分が何げなく観てきた番組たちも、「こんなに手間がかかっていたのか」と衝撃を受けました。

 そして、“ドキュメンタリー番組ってすっごく面白い”。私は入って数カ月でアドバイザーが言っていた通り、あっという間にドキュメンタリー番組の虜になりました。

 第一線で活躍する方の共通点として、自分が決めた職業に対する自分なりの信念を持っていて、誰に何を言われても継続し続けることができる。「諦めないことが大切なんだ」と。「未来が見えなかったとしても全力でやり続けてみることが、いつか結果に繋がるんだ」と学びました。

 それからは、同じ仕事をするのであれば、自分が与えられた環境の中で、今の役割を全うして、「全力で出来ることをやってみよう」という気持ちで仕事に励んでいました。

【特別編『となりのプロフェッショナル〜推し活の流儀〜』を手がける】

 仕事を続けていくうちに、私の仕事っぷりや、番組に対する考え方を見込んでくださり、「何か1本、スピンオフ回で作ってみない?」とプロデューサーに声をかけていただき、企画書を提出。

 『推し活の流儀』。自分が幼いときからずっと続けている「推し活」で「推しから貰ってきたパワー」。アイドルコピーダンスをしていた時に感じた「ファンの方から受け取ったパワー」。自分の体験を活かして、「この双方の関係性を上手く描いて番組に出来るのは自分だけなのではないか?」と思い、推す側の「流儀」に迫る企画を出し、無事、企画が通り制作することに。

 企画が通った時は嬉しかったですが、同じ番組の先輩方は「推し活をしたことがない!」という方が多く、自分が責任をもって推し活の生み出すパワーをお伝えできるように頑張りました。

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「推し活の流儀」で青森ロケに行った時の写真

 無事放送され、結果的に、放送中にXでトレンド入りをしたり、色んな方がSNSやラジオなどでも話題にしてくださって、良い結果を出せたのではないかと思っています。

 自分の人生に必要不可欠だった「推し活」という趣味が、お仕事に繋がって、ここまで評価していただけたことが、不思議な感覚だけど、自分の人生が肯定されたような気がしたし、何よりすごい達成感があったのを覚えています。

 番組を通して全国を通して色んな推し活をする人に取材したり、SNSで意見をいただいたりした中で、推し活をする人達がどんな思いで人を応援するのか、どんな時に救われた気持ちになるのかをたくさん知ることができました。

 ドキュメンタリー番組は最初は自分が望んだ場所では無かったけど、そこで頑張ることで、新たな発見をすることができて知見が広がり、人と人が生み出すパワーや、信念を持って何かを続けることの大切さを知ることができました。

 そして私自身が、自分が置かれた環境と向き合って、その場所を愛することができ、その中で「自分のためにも、周りの人のためにも頑張れる人間なんだ」という長所にも気がつくことができました。

 次回は、そんなやりがいのある番組制作を辞めて、なぜアイドルの道を選んだかについてお話したいと思います。

PROFILE

神楽彩加(愛乙女★DOLL)

かぐら・あやか
5月29日生まれ、静岡県出身。紫色担当。
2025年7月、愛乙女★DOLLのアンダーメンバーとして加入。8月に正規メンバーに昇格。

文・写真/神楽彩加(愛乙女★DOLL)