それはきっと萌花を待ってくれているってことだから

野田さんは小さい頃、どんな子どもでした?
- 野田
お調子者だったと思います。今もそうなんですけど、誰かを笑わせるのが好きで。エド・はるみさんとか、芸人さんのネタを真似したり、面白い替え歌を作って歌ったり。あとはお父さんがギターを弾けるので、家族みんなで歌を歌うとか。にぎやかに楽しく生きてきたなと思います。
アイドルとの出会いは?
- 野田
小学校の頃にももクロさんを好きになったんです。お父さんの兄姉、その子どものイトコ、みんなももクロが大好きで。正月とかに会っても、全然会話についていけなくて(笑)。それで調べたのがきっかけで、ライブに行ったり、あとはラジオにメールを送って、(百田)夏菜子ちゃんとしおりん(玉井詩織)と電話したことがあります。
いい体験!
- 野田
その頃、習い事みたいな感じですけどミュージカルをやっていたので、「私もいつか、ビッグになって共演したいです」って伝えました(笑)。
- 光岡
かわいい。
- 野田
そしたらおふたりも「じゃあ、萌花ちゃんが有名になったときに、私たちも活躍できているようにするから。一緒に頑張ろうね」って言ってくれました。

ももクロは今もなお最前線にいますし、実現可能ないいお話ですね。
- 野田
はい、いつか。そこから中学生になって、テレビとか芸能のお仕事に興味が出てきて、中学の終わり際から高校1年生の途中……1、2年だけでしたけど、俳優の卵みたいな感じで演技をやっていました。結局、高校の勉強や大学受験を優先するようになって、けっこう未練なく辞めたんですけど。
頭をスパッと受験に切り替えて。
- 野田
でも、今思えば「アイドル」という存在にはずっと憧れたままだったのかなと思います。高校時代、お昼食べて友達と歯を磨いているときとかに、なぜかトイレの鏡の前で歌ったり踊ったりしてたんですよね。「アイドルになりたいー!」とか言って(笑)。で、もっと振り返ると、演劇をやっていたときも、稽古の休憩中に周りの役者さんたちと握手会ごっことかもやってたなって。
握手会ごっこ?
- 野田
AKB48や坂道の握手会が当時印象的だったんですかね。周りにファンの人役、警備員役……いわゆる剥がし役とかをやってもらって、自分はアイドル役で握手して。並んでもらって「次の人ー」とか(笑)。
休憩中のごっこ遊びにしては大掛かり……何やってるんですか(笑)。
- 野田
(笑)。そんな感じで、アイドルはずっと好きで、ずっと心の底にいたんだと思うんです。私自身、考えるより先に言葉に出てしまうタイプだから「アイドルになりたいー!」って言っていたんだと思うし。

なるほど。でも、そういう思いに気づかないまま、今年ようやくkidsbowlのオーディションに応募したわけですよね。何がきっかけだったんですか?
- 野田
芸能にまた憧れを持ちつつ、大学でやってたことの国家試験の時期にXでオーディション開催を見て。いろんなアイドルが好きだったのでやっぱりヤマモトショウさんに憧れて、すぐに応募しようとしました。
「しようとしました」。
- 野田
一応、母にそれを報告したんです。そしたら「国試が終わってからにしな。国試が終わってもまだ募集していたら、それはきっと萌花を待ってくれているってことだから」って。
たしか募集期間は明示されずのオーディションだったんですよね。お母さん、いいフレーズを出しますね。
- 野田
本当に(笑)。ただの「やめておきな」じゃなくて、未来を示しながら「国試に集中しろ」って言ってくれたのが当時も嬉しくて、「よし、試験頑張ろう」って思えました。結果、国試に受かったあともまだ募集は続いていたので、すぐに応募して。最終オーディションで今の話をしたら、「待ってましたよ」と言ってもらえました。

温かい。光岡さんはオーディション中で覚えていることは?
- 光岡
結構厳しくて忙しい学校なので、審査が進んでいくうちに「学校どうしよう」って不安とか、「でも受かるわけないからやるだけやろう」って気持ちがせめぎ合っていて。実感のないまま最終まで進んだんですけど、私もヤマモトショウさんの曲が大好きだったので、「落ちたとしてもショウさんに会えるだけラッキーか」と思うようにしてました。
- 野田
いや、そうだよね!?
- 光岡
で、最終まで「ギターが弾ける」って話はしてなかったんですけど、そこで「楽器はできるんですか?」「ギターなら」って話をしたら、ショウさんがその場でギターを貸してくださって。演奏して、今の配信や投稿にもつながっている感じです。