「超絶かわいい!」「イエッタイガー」と日本語でコール
では、タイのアイドル現場は、どんな感じになっているのだろうか? 日本のアイドルはライブハウスで見ることが多いが、タイではショッピンモールがほとんどだそう。
「イオンとかドンキのイベントスペースのような場所に対バン形式で複数のグループが登場します。20~30分ライブをやって、その後に特典会。基本的にはチェキだけです。値段は300バーツ(およそ1,200円)と日本とあまり変わらないですが、屋台での食事が50バーツ(200円)ぐらいなので、現地の人にしたらちょっと高いですよね」
「日本と同様にサインやメッセージをもらう間に1分ぐらいおしゃべりができます。タイ語がわかんなくてもGoogle翻訳を使えばなんとかなります。『応援してるよ』とか『好きだよ』とか、簡単な英語だったら通じますし、英語をしゃべれる子が間に入って通訳してくれたり。あとたまに日本語がしゃべれる子もいます。聞けば日本のアニメやアイドルが好きで覚えたみたいですね」
日本のアイドル現場に行ったことのある人なら終演後の物販まで楽しめそうだ。
「タイの特典会の特徴としては時間が長い。2時間とかやってて、お客さんの列がなくなっても、ケータイを触りながらずっと立っています。オタクは遠巻きにそれを眺めていて、たまに話しかけたり。あと驚いたのが『最後尾札』(特典会の行列の最後にいるファンが持つ札)が導入されているんですよ!」
メジャー級のアイドル以外は、普段は学生や会社員など、他に本業がある場合がほとんど。
「アイドルオタクがアイドルをやってるような状態なんで、サークル感覚というか…。平日のイベントはほとんどありません。それと本業が忙しくなって卒業なんてケースも意外とあります」
ライブやイベントは基本的に撮影可能。さらに物販中も撮影OKだという。
「カメコはおじさんが多くて、だいたい会場の後ろから大きなレンズを使って撮影しています。前の方にいるのは撮影よりも騒ぎたいファン。これも日本と同じだと思います」
応援スタイルもいわゆる日本のやり方をYou Tubeで学んで、同じものを現場でやっているのだ。
「『超絶かわいい○○!』『俺の嫁』『イエッタイガー』『ガチ恋口上』、そのまんま日本語でコールしています。あまりにきれいにコールが入っているので、最初は日本人がいるのかと思っちゃいました」