本当は受かりたかったのに、これじゃ駄目じゃん
今もSNSでイラストを披露したり、タイトル未定のグッズのデザインを手掛けたりしていますよね。絵を描くのは昔から好きだったんですか?
- 阿部
物心つく前から好きだったみたいです。お母さんからは「物を持てるようになったくらいで、すぐに丸を描いて、次に目や口を描いて顔になって」っていうのを聞きました。それをお母さんはめちゃめちゃ褒めてくれて、それが嬉しくて絵が好きになったのかもねって。なので小さい頃の映像を見ると、だいたい絵を描いてるか歌ってるかです。
その頃から今の“らしさ”全開ですね。もともとはアイドルではなく歌手を目指していたと聞きました。
- 阿部
はい。西野カナさんが好きで、中学生の頃からボイトレに通ってました。でも人前で歌うとかは全然してなかったので、漠然と「なりたいな」って思ってただけだったんですけど。
それから高校生のときに別のグループでアイドル活動を始めるわけですよね。それはどういう流れだったんですか?
- 阿部
お母さんがアイドル好きだったんですよ。で、私が高校生になってからあるグループのオーディション開催がニュースになったときに、私に「葉菜、受けなよ! 1期生になれるよ!」って、ノリノリで勧めてくれて。「受けるだけならいっか」と思って応募したのがこの世界の入口でした。
結局、面接で私は泣いてしまって、なんにも気持ちを言えないまま落ちちゃったんですけど。そのあと、その面接で私の隣にいた子がテレビの歌番組に出てるのを見て、「……うわ。うわー!」って悔しくなってしまって……。
隣の席の人が合格して、自分は落ちて。それは落ちてしまった実感というか、ショックが大きいですね……。
- 阿部
後づけなんですけど、小さい頃からアイドルが嫌いだったわけではないんですよ。偏見で「ぶりっ子できる人がなるもの」みたいに思ってて、憧れはあったけど恥ずかしくて「アイドルになりたい」とは言えなかった部分があって。
で、初めてのオーディションに落ちて、「ボイトレも受けさせてもらってるのに、本当は受かりたかったのに、これじゃ駄目じゃん」って思ってたときに、友達が初期メンバーだったグループから声をかけてもらって。それで前のグループに入って、アイドルになりました
なるほど。ちょっと話が横道に逸れますが、YouTubeやTwitterで「阿部葉菜」と検索すると、サジェストに必ず「前世」が出てきますね。
- 阿部
そう、そうなんですよ! そのキーワードですごい検索されてるってことですよね? あれ、めっちゃ怖いんです!(笑)
まぁ、それだけ今の阿部さんが注目されているということですよ。