日本が世界に誇る、視聴者参加型のスポーツ・エンターテインメント番組『SASUKE』(TBS系)。そんなSASUKEの2024年大会に初出場して、アイドルファン以外にも、一躍、その名を知られるようになった女性アイドルがいる。SASUKEでは「ひたむきアクロバットアイドル」と呼ばれる、アイドルグループ『僕が見たかった青空(僕青)』の岩本理瑚(18)だ。
契機となったのは、2024年秋に初開催された『SASUKEアイドル予選会』への出場。SASUKE本戦への出場権を賭けた同予選会には「AKB48」「FRUITS ZIPPER」「私立恵比寿中学」などのメジャーなグループが多数出場。各グループ選りすぐりの、身体能力や体力に自信のあるメンバー12名が全4種目をおこない、各種目の総合ポイントを競うというガチンコな企画だった。
この予選会に「僕青」代表で出場したのが、当時16歳の岩本(番組放送時は17歳)だった。中学ではソフトテニスの東京都大会の団体戦で春夏4連覇。さらに器械体操6年のキャリアを持ち、バック転もバック宙も余裕でこなす身体能力の高さを誇る岩本は「自分でも自信満々」で予選会に臨んだ。
最初の種目の「ビーチフラッグス」では3位、続く「地獄のシャトルラン」では種目1位を記録。さらに「無限ジャンプ対決」でも3位と順当に実力を発揮。3つの種目を終えての総合順位は3位と、完全に優勝を狙える位置をキープしつつ、最後の種目「SASUKEタイムレース」へと進んだが、平均台で痛恨のミスを犯した岩本は、まさかの失格リタイア……。これが響いて総合6位となり、本戦出場を逃した岩本は、バックステージで大粒の涙を流していた……。
あれから2年――。『SASUKE』に2回、女性版SASUKE『KUNOICHI』に2回と、計4度の本戦出場を果たした。さらに3月23日に放送されたTBSアトラクションバラエティの集大成『MUSOU』(TBS系)では、女性参加者で唯一、成績上位者としてファイナルステージに生き残る大健闘を見せた岩本。そんな彼女に、その溢れんばかりの“SASUKE愛”をたっぷり語ってもらった。
とにかく「そりたつ壁」がやりたかったんです

今日はよろしくお願いします。『SASUKE2024』への初出場以来、理瑚さんは、すっかり「SASUKEアイドル」としてのイメージが世間に浸透してきてますね。
- 岩本
いやー、これはデビューのときからはホント考えられなかったですね。今の、“この自分”になってることは(笑)。
元々、SASUKEは観たりしてたんですか?
- 岩本
観てました。小学生、2、3年生ぐらいのときから観てて「私も出たい!」って。「私なら、これいける」って、ずっと思ってたんですよ。
小学生にして(笑)。
- 岩本
はい(笑)。視聴者としてずっと観てましたし、その後、私がアイドルになってからも「SASUKEに出たい」って思いは変わらなくて。ただ、デビューから1年ぐらいの私は『僕青』の選抜メンバーにも入ってなければ、僕青になんの貢献もできていなかったので、SASUKEへの出場も「私なんか無理だわ」っていうネガティブマインドだったんです。

絶賛、悩んでる時期だったんですね。
- 岩本
そんなふうに悩んでいたときに、ちょうど「アイドル予選会」のお話をいただいたんですけど、スタッフの方が、もう即答で「(僕青からは)岩本でお願いします」って。「とっておきのがいますよ!」みたいなことを言ってくださって。だから私も「ここで絶対に爪痕残すぞ」っていう気持ちと、絶対に『僕青』を広めてやるぞっていう、2つの強い思いを持ってアイドル予選会に臨みました。
3つの種目を終えての総合順位は3位で、完全に優勝を狙える位置のまま「SASUKEタイムレース」に進んだじゃないですか。理瑚さんの出番まで、ほかの出場者たちが続々と最後の「そり立つ壁」まで到達していて、まさかの“クリアベース”が前提になる中、優勝候補の1人だった理瑚さんの出番が来て。
- 岩本
そうですね。予選会でやる競技は、2、3週間前くらいにすべて発表されていたんですけど、私はそこに向けて自主トレーニングを続けてたし、とにかく「そりたつ壁」がやりたかったんですよ。だから、SASUKEタイムレースがいちばんやりたかったし、極端な話、もうほかの3つの競技は、そこまで重要視してなかったんですよ。でも、結局は全部、本気でやっちゃったんですけど(苦笑)。
確かに(笑)。SASUKEタイムレースでは、会場の雰囲気的にも理瑚さんのタイム更新に大いに期待がかかっていた中、まさかの平均台で失格、リタイアという悪夢が待ち受けていました……。
- 岩本
そうなんですよ。みんなには、「理瑚なら2、3位に入ってれば、SASUKEタイムレースで1位取れると思う」って言われてたんですけど、平均台で落ちてしまって……。片足着いたときは、自分でも信じられなくて、脳が理解するまでに時間がかかりましたね。
さっきも言いましたけど、「そり立つ壁をやるために私はここに来た、ここは絶対に1位を取りたい!」と思っていたので、タイムでも圧倒したいという思いが強すぎて……。で、最初のハードルを潜り抜けたあとに、平均台の端にぶつかったんですけど、ドンッて当たった瞬間、もう体がブレブレになっちゃって。そのまま焦って平均台に乗ったんですけど、もう冷静さを失っちゃって、立て直せなかったですね……。
結果、総合順位6位。本戦出場を逃した理瑚さんが大号泣するシーンはこちらも観ていて辛かったですが、後日「敢闘賞」を受賞して、SASUKE本戦への出場権が発表されました。この辺りは「持ってるなー」とも思うんですけど、ここから理瑚さんのSASUKEロードがスタートするわけですね。
- 岩本
そうですね。敢闘賞をいただけたおかげで本戦に出場できたんですけど、なんて言うんだろう、初めてプレイをした瞬間に……沼りました。ホントに。

初出場で、沼りましたか。
- 岩本
沼りましたね。このとき、私、初登場の新エリアを“人類初クリア”したんですよ。
この回から初登場した「スクリュードライバー」を、理瑚さんが初クリアしたんですよね。
- 岩本
はい。私の出番は7番だったんですけど、7番で新エリアをクリアするって人、なかなかいなかったと思うんですよ。新エリアは10番台、20番台の人が初クリアとかが多いんですけど。
確かに。一桁番に出場する選手って、どちらかというと番組の盛り上げ役のイメージがあります。
- 岩本
それをちょっと覆せたというか、驚かすことができたっていう意味では良かったなと。
かましてやったぞと。
- 岩本
で、人類初クリアして、次の「フィッシュボーン」で落ちたんですけど、脱落して池に落ちた瞬間に「なんだこれは……!」と思ったんですよね。なんて言うんだろう……これを突き詰めたい、「自分のやりたいことってこれ(SASUKE)だな」って思っちゃったんですよ。もちろん脱落した悔しさもあったんですけど、新エリアを初クリアできたことは少し自信にもなったし。本戦に出られたことで、より「絶対クリアしたい!」っていう思いが強くなりましたね。これはまた頑張るしかないぞって。
