ガラスガールNEXTでお送りする、毎月さまざまなアイドルが登場しフリーダムに執筆する「マンスリーアイドルコラム」。本日より12月金曜を担当するのは、「0番線と夜明け前」のマリノ。
彼女のコラムは今月5日、12日、19日、26日の全4回配信。
ちなみに、火〜金曜それぞれ初週はガラスガールNEXT未加入の読者も閲覧可能。来週以降はぜひ、ガラスガールNEXTへご加入を。
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はじめまして!「0番線と夜明け前」のマリノです。
京都府出身、コミュ障、大学中退、映画が大好き、セルフプロデュースでアイドルをやっています。
私のことを知らない人の方が多いと思います。多分、この冒頭を読んだだけで、「なんだこいつは…」と思うでしょう。
これから12月の金曜日を担当します!「なんだこいつは…」から始まって、「こんなやつもいるから!」と、私のコラムを読んで、あなたも人生を面白おかしく生きていこうと思ってもらえると嬉しいです。
よろしくお願いします!!

「人生は映画だから」で始めたセルフプロデュースアイドル
私は映画が好きだ。映画レビューアプリに1000本以上投稿、またXで365日映画を紹介している。
しかし、「映画好き」と名乗るのが怖い。なぜなら『スター・ウォーズ』を見ていないからだ。MARVELだって『アイアンマン』を観て、『インクレディブル・ハルク』の冒頭10分で挫折した。
このコンプレックスにより、「映画好き」と言うのに2年ほど時間がかかった。
前に所属していたグループで「映画が好きだ」と軽く自己紹介していたら、熱狂的な映画オタクから「スター・ウォーズを観ていないのに、映画好きを名乗るなんてすごいね」などと言われたことがある。
その頃は心にグサっと刺さり、急いでディズニープラスを登録して『スター・ウォーズ』を観ることにした。
しかし、世界で作られている映画は現在約500万本以上といわれている。その中でなぜ、『スター・ウォーズ』を見ていないから映画好きと言ってはいけないのか。
じゃあ、あなたは『映画 すみっコぐらし とびだす絵本と秘密の子』を見たのか?と、腹がたった。結局今も『スター・ウォーズ』は観ていない。
好きな物を人に発信するのは、こんなにも難しいことだったのか?

好きなものを自由に好きと胸を張って言えるようになったのは、今活動している0番線と夜明け前というグループを始めてからかもしれない。
私たちがこのグループを作りはじめたのは2023年の2月。メンバーの夜乃まゆみとユニバーサルスタジオジャパンでの会話から始まった。
当時私は家に引きこもり、映画を見ることぐらいしか楽しくなかった。そんな中、ユニバーサルスタジオジャパンの並び列で日々の愚痴や世間話をしていると、もっと人生を面白くしたい。という話になった。
「アイドルグループをつくろう」。面白くない人生が大きく動いた瞬間だった。
そう決まってから話はどんどんと進んでいき、何度もユニバーサルスタジオジャパンに行って、オーディションの日程やライブハウスへの連絡など、様々な業務をこなした。 私たちにとって、ユニバーサルスタジオジャパンは大きな会議室だったのだ。

私は映画が大好きだ。小さな頃から可能なら映画の中に入りたい、映画の主人公になりたいと思って生きている。
面白くない日々から0番線と夜明け前というグループを作って、好きなバンドに曲を作ってもらい、好きな衣装で、好きな音楽を発信し、大好きなライブ活動をしている。映画のような日々だ。
いつか0番線と夜明け前は本当に映画化したい。本人が出るドキュメンタリーではなく、始まりから終わりまでを脚本として映画化したいということ。
これまで、主催ライブが成功して嬉しくて泣いていたら売上を全て盗まれて、悔しくて泣いた日も。メンバーの脱退によりライブハウスに謝罪に行った日も。全部映画のシナリオだと思えば乗り越えることができた。
これからも『0番線と夜明け前』という映画はまだまだ続いていく。
だから、私達はこの物語を面白くしないと……絶対ハッピーエンドにしたいのだ。

誰の人生だってそう、たった一度しかない長い映画(人生)の中に、些細な幸せを感じたり、大きな失敗をしてしまったり、複雑なたくさんのストーリーが詰め込まれている。
死ぬ時にこの映画を見返して、楽しいことも苦しいことも多いほど面白い。
正直、私はジャンルで言うと鬱映画な人生だった。でも今はそう思わない。
どうしようもない主人公が覚醒し始めている。だからこの映画はきっとどんでん返し系である。
これからあと3回コラムが続くが、その映画の中にある、胸糞からの小さなどんでん返しを書こうと思う。
私のコラムが、あなたの映画が面白くなるきっかけになると嬉しい。
PROFILE
マリノ(0番線と夜明け前)
まりの
京都府出身。セルフプロデュースのグループ「0番線と夜明け前」の運営兼メンバー。
自身のXでは日々、映画紹介を続ける「#マリノの365日映画生活」を投稿。
文・写真/マリノ(0番線と夜明け前)
