NMB48の2代目キャプテン・小嶋花梨が今月9日に卒業コンサートを行なう。2016年、5期生として埼玉から大阪にやって来たが、卒業後も大阪を拠点にして芸能活動をしていくという。9年間のアイドル活動は人生すら丸ごと変えてしまった。その理由に迫る。
母は悲しんでいて、父は「お疲れ」と言ってくれました
卒業を発表したのは6月26日の劇場公演でした。いつから考えていましたか?
- 小嶋
卒業を決めたのは3月頭くらいでした。シングル『チューストライク』の制作期間でしたね。それまでにも頭の片隅に卒業の文字がちらついてはいましたけど、決断のきっかけになったのは山本彩さんでした。
NMB48の1期生で、初代キャプテンのさや姉がきっかけ……。どういうことですか?
- 小嶋
『チューストライク』のMV撮影の現場に、たまたま近くでお仕事をされていた彩さんが顔を出してくれたんです。今しかないと思ったので、「卒業します!」とお伝えしました。
今年は大阪・関西万博があったり、NMB48の15周年イヤーだったりして、卒業するとしたらそれらが終わってからかなと、なんとなく考えていました。区切りとしてはちょうどいいですから。そこで『チューストライク』の制作に入りました。私の立ち位置は、センターやフロントメンバーを後ろから見守るような場所でした。だとしたら、これからのグループは、私がいなくても大丈夫かなと思いました。それ以前にもスタッフさんとの会話で卒業のことが話題に上ることはありましたけど、決定的なタイミングが掴めずにいて。でも、そんなタイミングで彩さんがMVの現場に来てくださったことが、私を卒業に導いてくれました。
そういう運命だったのかもしれませんね。卒業することは、ご自身の年齢は関係していますか?
- 小嶋
それもあります。この数年はソロコンサートをさせてもらったり、いくつか関西のレギュラー番組に出演したりと、卒業後の不安要素が少しずつ減ってきました。一人でやっていっても大丈夫かなと思えたのは大きかったです。
ただ、もっとグループとしてやりたいことはあったし、自分の存在をもっと大きくしたかったです。でも、大好きな共演者の方やスタッフさんとお仕事をしているうちに、自分の将来をもっと大事にしてもいいんじゃないかと考えが変わってきました。
決断する前に相談した人はいますか?
- 小嶋
川上千尋さん、同期の水田詩織、上西怜には話していました。渋谷凪咲さんには会うたびに相談していました。凪咲さんは止めてくれていたんです、「こじりんがいるNMB48をもうちょっと見たいな」って。それでも私の考えは変わりませんでした。今まで凪咲さんの言葉で自分の考えが変わることは何度もあったのに、今回は変わらなかった。ということは、それだけ決意が固かったということです。凪咲さんに卒業が決まったことをお伝えしたら、「そっかー」ってなってたけど、「卒業したらワクワクすることが待っているよ」と受け入れてくれました。
他にも吉田朱里さん、加藤夕夏さん、石田優美さんには発表前に伝えました。わかぽん(安部若菜)と(山本)望叶にも食事に行った時に報告しました。まいていー(平山真衣)、あーのん(泉綾乃)にも……結構言いましたね(笑)。みんな「お疲れ様でした」という反応でした。私が(キャプテンとして)しんどいことも抱えているのをわかっている人たちなので。
ご家族の反応は?
- 小嶋
母は悲しんでいて、父は「お疲れ」と言ってくれました。母の悲しみは、私がステージで踊る姿を観られなくなるからでしょうね。母は全ライブを埼玉から大阪まで観に来るんです。アイドルには一切興味がなかったのに(笑)。
ファンの人はどんな反応でしたか?
- 小嶋
「遂にきたか」という感じでした。「辞めないで」と言ってくれる子もいます。私が歌って踊るのを観たいと思ってくださってるんでしょうね。
卒業してもソロライブをやったっていいんですよ。
- 小嶋
そう言ってもらえるのは嬉しいです。8月にBillboard Live大阪さんで最後のソロコンサートをさせていただいて、とても楽しかったので、歌って踊ることはないかもしれないけど、また機会があれば……と思っています。

