ガラスガールで『今月はだれ推し?』を連載中のアイドルに詳しい漫画家・田辺洋一郎先生が8月28日、香川県・JR高松駅直結の商業施設「TAKAMATSU ORNE(高松オルネ)」の屋外広場で、単行本『ドルヲタネバーダイ』の1巻発売記念&現地取材トークイベント『タナフェス』を開催した。
『ドルヲタネバーダイ』は、社会人でアイドルヲタクの神田太一が推しの引退に絶望し死を選ぶが、気がつくと高校2年生に戻っていたことから、青春を生き直すという青春転生物語。
1部のゲストは、地元のライブハウス「高松MONSTER」所属アイドル「MONSISTERS」のあみとなの、エンタメバンド「きみとバンド」のメンバーで愛媛出身の大野真依(Dr.)と清原梨央(Gt.)。MCは、RNC西日本放送の石井奏美アナウンサー。
2部のゲストは、STU48の副キャプテンで高松出身の福田朱里と愛媛出身の宗雪里香。MCは、フリーの野並正佑アナウンサー。
中国・四国地方ゆかりの豪華なゲストとMCが集結。平日にも関わらず、県外からも多くの観客が集まり、大盛況。用意していた単行本も完売。当日の様子をお届けする。
ラジオ番組『アイドルしか勝たん!』とコラボ
1部は、アイドルヲタクの石井アナが担当するラジオ番組『アイドルしか勝たん!』とのコラボ企画として実施。9月9日にトークの様子が放送された。

石井アナは、学生の頃から兄が愛読していた『週刊プレイボーイ』を借り、田辺先生が連載していた『よんぱち+(たす)』(AKB48グループ及び坂道シリーズを題材とした4コマ漫画)を読んでいたそうで、いわば古参。
そこで、お互いのドルヲタルーツの話に。田辺先生は、20代の時に松浦亜弥のセカンドシングル『トロピカ〜ル恋して〜る』(2001年)の歌詞にドキドキしたが、途中で彼氏らしき男が「おそらくだいぶ年上ではないか」と妄想し、嫉妬から怒りに変わったそう。この頃からアイドル曲の歌詞や世界観を楽しんでいて、漫画のストーリーもそういうところから発想するのだとか。

石井アナは、小学生の頃にモーニング娘。に出会い、シール帳が流行っていたためモー娘。やミニモニのシールを集めていたそう。最近は平成リバイバルで再びシール帳がブームだが、その初期の世代。辻加護世代で辻ちゃん派。田辺先生も同様。その後、関東出身のため、AKB48をはじめ色々な現場に行きアイドル文化にハマり、まゆゆの握手会に足を運んだことも。石井アナのイメージに合う「正統派」な推しチョイスに先生も納得していた。
観客にも「いつ頃アイドルヲタクになったか」を挙手でアンケートをとったところ、「社会人になってから」が多かった。これはこれで興味深い。

続いて、ゲスト1組目「MONSISTERS」のあみさんとなのさんが登壇。普段はソロやユニットでパフォーマンスを行なう2人。トークイベントに出演するのは初めてということで、「本当に緊張しています……」という言葉通り、序盤からガチガチ。和らげるために石井アナが自己紹介を促すと、観客もしっかりコール&レスポンス。ドルヲタの皆さん、順応力が高くて温かい。


前日に「高松MONSTER」のアイドル専用会場「=Heaven(イコールヘブン)」で2人のライブを見たという田辺先生。ステージを降りてファンと一緒にフロアをぐるぐる走り回る姿や、夢みるアドレセンスの『メロンソーダ』のカバーでファンと一緒にペットボトルのメロンソーダをサイリウムのように振る姿、ファンが作るオリジナルMIXに驚いたことを明かし、「高松現場のお作法」に興味津々だった。

2人の初々しい姿に「いいね〜〜」を連発していた田辺先生。石井アナから「応援したくなるアイドル」について聞かれると、「うまく話せなくても、100点じゃなくてもいい。話せなくても話せないなりの良さがある」と、ちょっと良さげな名言を残した。
