ガラスガールNEXTでお送りする、毎月さまざまなアイドルが登場しフリーダムに執筆する「マンスリーアイドルコラム」。今月より、火曜日・水曜日・木曜日・金曜日の4日間、4人のアイドルがコラムに登場です!
6月の水曜日を担当するのは、「ひめもすオーケストラ」の椿野ゆうこ。
6月4日、11日、18日、25日の4週にわたって公開される彼女のコラム。記念すべき第1回目のお題はグループアイドル、グラビアアイドル、さらには気象予報士として活躍する“椿野ゆうこができるまで”。
ちなみに、火〜金曜それぞれ1週目はガラスガールNEXTに入っていないすべての読者も閲覧可能! ぜひ、ガラスガールNEXTへご加入を!
誰かを勇気づけ、笑顔にできる存在を目指して
みなさん、こんにちは! 椿野ゆうこです!
最近は「椿野ゆうこです」ってはじめましての方に挨拶をするとき、「ひめもすオーケストラの子だよね」、「気象予報士の子だね」、「グラビアで見たことある」などなど、すごく有り難いことに、色んな方に色んな反応をしていただけます。
改めてここでも自己紹介をさせていただきますと、私は、都内で活動するアイドルグループ「ひめもすオーケストラ」の一期生(“一期生”という言葉にとらわれているタイプの一期生です)であり、民間の気象会社「ウェザーマップ」にも所属しています。
今回は、「私のこれまでを語ってください」ということで、色々語ってみます。とはいっても、私は自分の話をすることに対して、なぜかいつもすごく申し訳なさがあるんですよね……。貴重な時間を使って、「私のこれまで」を覗いてくれてありがとう。

では! 気を取り直しまして。
私は京都の田んぼや川の横で生まれ、小さい頃から“優等生”でした。小学生の頃から、運動はできなかったけれど、身体が強くて、学校を休んだことはほとんどありませんでした。母が青少年科学センターの人だったので、科学が大好きだった。その中でも、天気にすごく興味があった。青少年科学センターには、『気候と環境体験ルーム』があり、気候や気温に興味を持ちました。小学校の自由研究では、毎日気温を計り気温変化のグラフをウキウキで作ってました。両親がとても教育熱心だったので、もっともっと褒められたくって毎日勉強を頑張っていました。中学生までは、勉強がすごく好きで、そのためにすごい高校に行ってみたくて、お正月も塾にこもって、なんとか進学校に合格しました。
でも、そこから私の人生の辛かった時期が始まりました。
無理してなんとか入った進学校は、最初の数ヶ月で授業についていけなくなりました。高3の授業時間のほとんどを受験対策に充てるために、通常、高校生が3年かけて勉強する授業内容をほぼ2年生までで終わらせるカリキュラムでした。放課後も土日も勉強ばっかりしてたのに、先生が何を話しているのかが分からない。好きだった勉強も嫌いになってしまって、朝起きて泣きながら学校に行ったこともありました。
そんなとき、当時欅坂46さんのメンバーだった長濱ねるちゃんに救われました。長濱ねるちゃんは、たまたまネットで見つけました。ねるちゃんが、アイドル活動に誠心誠意向き合い、自分の意志で未来を切り開いていく姿から、とても勇気をもらいました。学校に行く電車で、「制服と太陽」を聴いて、なんとか生き延びていました。2017年のねるちゃんの写真集『ここから』は今も宝物だし、2023年刊行のエッセイ集『たゆたう』には今も勇気づけられています。
「アイドルという存在に助けられ、勇気づけられた私も誰かを勇気づけ、笑顔にできる存在になりたい」
そう思い、高校3年生のときに坂道合同オーディションを受けました。書類を送ってから、二次審査の連絡がきたときは、本当にびっくりしました。二次審査の会場では、周りにはかわいい子達ばかりで、「絶対に落ちた」って思ってました。でも、その後も運営さんから連絡が届いて、その内容に何度も一喜一憂して。結局、東京の三次審査で自分の番号が呼ばれず、夜行バスで京都に帰って来たあの日までの高3の夏。今でも鮮明に覚えていて、一番の高校の思い出かもしれません。
アイドルになれなかった。そこから大学受験までは、めちゃくちゃ頑張った気がします。小さい頃から、お天気が好きだったので、気象学を専攻できる学部を選びました。
大学に入るとほぼ同時に「ひめもすオーケストラ」のオーディションを受けました。関西拠点の大好きなアイドルグループ・カラフルスクリームさんと同じ事務所から東京拠点の新グループができると知って、すぐに応募しました。ところが夢だったアイドル生活、ようやくスタートできるかと思いきや、コロナ禍だったのでなかなかデビューできませんでした。
なかなかデビューできないなかでも、配信や練習など自分にできることを見つけて、もがいていました。そのときに見つけてくれたファンの方もいて、そのときもがいた時間は無駄じゃなかったんだと、今も思っています。


一方、大学では、明日の天気というより、数ヶ月先の長期的な気温の傾向の勉強をしていました。こんなに日々、天気と向き合っていれば、大学卒業する頃には、自然と気象予報士の資格を取れるようになっているだろうって思っていましたが、全然だめでした。完全に誤算です(笑)。気象予報士試験に不合格だったことは、毎回ファンの方にも伝えていました。「次こそ、ファンの方に嬉しい報告をしたい」と考えながら、なんとかモチベーションを保っていました。
結局、大学を卒業してから1年後に、色んな方の力を借りながら気象予報士に合格することができました! そこからは、TOKYO MXの朝7時からのテレビ番組『おはリナ!』や、赤城乳業さんが毎日配信している『ガリガリ君お天気』を担当させていただけたり。

今は、応援してくれる方のおかげで、自分が大好きなアイドルとお天気。どちらもお仕事にすることができています。本当にありがとうございます。
次回は「アイドル×気象予報士」のお仕事と意外な関係も語ってみたいです! また次回お会いしましょう。

PROFILE
椿野ゆうこ(ひめもすオーケストラ)
つばきの・ゆうこ
8月1日、京都府生まれ。担当カラーはレッド。グループの一員として音楽活動を展開する傍ら、グラビアアイドル、さらには気象予報士としての横顔も。
2025年7月31日、東京・下北沢シャングリラでワンマンライブを開催。
オフィシャルホームページ
https://himeoke.ntrecords.com/文・写真/椿野ゆうこ(ひめもすオーケストラ)