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【マンスリーアイドルコラム No.028・初週のみ無料公開】群青の世界 福原ゆゆか #1「sixteen」(5月金曜担当・全4回)

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毎月さまざまなアイドルがフリーダムに執筆する、ガラスガールNEXT「マンスリーアイドルコラム」。本日より新たに「5月金曜」の枠を担当するのは、群青の世界・福原ゆゆか。

彼女のコラムは本日9日、16日、23日、30日と、全4回配信。

来週以降のコラムはぜひ、ガラスガールNEXTへご加入を。

これが生きてるってことなんだ

 はじめまして! 5月のマンスリーアイドルコラムを担当させていただくことになりました、「群青の世界」最年少16歳の福原ゆゆかです!

 文章を書くことは好きですが、得意とは言えないので、拙いところもあるかもしれません。でも今月は、私のことをたくさんの方に知っていただけるよう、心を込めて書いていきたいと思っています。

 私は現在16歳です。このコラムを読んでくださっている方の中には、16年という時間を「短い」と感じる方もいるかもしれません。でも、私にとってはとても濃く、特別な16年間でした。今回、何について書こうか迷いましたが、だからこそ、このコラムでは、そんな私の16年を通して感じたことや、今の自分をつくってきた想いを届けられたらと思っています。

 この4週で、少しでも私の内面に触れていただけたら嬉しいです。

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 幼少期。2008年7月12日、福岡県に生まれる。家族は父、母、姉、私の4人。姉とは最近、顔が似てきた。父はユーモアがあり、私の明るさは父譲り。

 幼稚園の頃に福岡から長崎へ引越し、年中まで過ごしたあと、年長で福岡に戻る。当時の私は絵が得意で、転園を繰り返す子どもでも珍しく人気者だった覚えがある。

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 卒園後、福岡県の小学校に入学。幼稚園が遠く、同じ小学校に友達がいなかったため不安だったが、入学式で隣の子に「友達になろう」とド直球に声をかけた記憶がある。活発な子で、休み時間や放課後はドッジボールに夢中だった。メガネをかけていてメガネ焼けが目立っていたのも思い出。小学校では大切な友人に恵まれ、小5には9人の仲良しグループができた。

 小6で東京への引越しが決まり、友達に伝えたときは皆が大号泣。多くの友人が空港まで見送りに来てくれ、小学生ながら周りに愛されているなと実感した。今でも福岡に帰るたびに友人たちが温かく迎えてくれ、生涯の友達だと感じている。

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 東京での中学時代。小学校のときと同じように、知らない土地での生活に不安を感じていたが、人に馴染むのが得意だった私は、すぐに友達に囲まれた日常を送れるようになった。

 そんな中、何気なく始めたTikTokの投稿が思いがけず多くの人に届き、数ヶ月で1万人以上のフォロワーがついた。

 中学1年の冬、部活中にInstagramを開くと、一通のDMが届いていた。差出人は、小学生の頃から憧れだった人。アイドルへのスカウトのメッセージだった。あまりの驚きに何度も画面を見返し、胸が高鳴った。小さい頃から大好きだったアイドルの世界が、突然手の届くところに現れた気がした。

 すぐに母に相談し、面談を受けることが決まった。「アイドルになりたい」という気持ちは、その日から本気の夢になった。

 初めてのレッスン、レコーディング、メンバーとの出会いなど、毎日が新しいことであふれていた。自分だけが中学生で最年少だったため不安もあったが、夏のデビューに向けて練習に励み、2022年7月9日に初ステージを迎えた。景色はキラキラと輝いており、心から幸せを感じた。

 その日から、私のアイドル人生が始まった。

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 メンバーとはすぐに打ち解けて、親友のような関係になった。学校でバカにされることも少なくなかったけど、ライブが何よりも大切で、毎日が本当に楽しかった。

 中学3年になると受験を考え始め、生誕イベントを最後に活動を休むことにした。本当は続けたかったけれど、勉強に専念するのは親との約束だった。ライブもSNSもない日々はとても寂しかったけれど、「待ってるよ」と言ってくれるファンの存在に支えられて、前を向くことができた。

 受験直前の冬、思いもよらぬ出来事が起きた。グループ解散だ。とても大きな喪失感に襲われた。希望を失いかけたが、話し合いの結果、ラストライブのアンコールのみ出演できることが決まり、それを支えに必死に勉強を続けた。そして第1志望に合格し、ラストライブに出演した。

 はじめのアイドル活動はここで終わったが、人を愛し、愛されることの尊さを知り、心からやってよかったと思える経験だった。この活動が私にアイドルのすべてを教えてくれた。

 2024年春。憧れの高校に無事入学し、毎日が楽しく胸が高鳴る日々だった。すぐに安心できる友達もでき、何不自由のない女子高生としての生活が始まった。

 しかし、心のどこかで物足りなさを感じていた。

 毎晩アイドルのライブ映像を見ては、自分の中にぽっかりと穴が空いたような気持ちになった。ライブへの情熱を忘れられず、またあの景色が見たいと強く思うようになっていた。

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 そんな日々のある夜。何気なくXを眺めていたとき、ずっと気になっていた事務所のオーディション募集ツイートが目に入った。心の奥がふっと温かくなるような感覚があって、「受けてみたいな」と思いながらその夜は眠りについた。

 翌朝、いつも通りXを開くと、見慣れないDM通知が届いていた。何気なく開いたその瞬間、目に飛び込んできたのは、なんとその事務所からのスカウトメッセージだった。「夢…?」と何度も画面を見返した。あまりの偶然に、驚きと嬉しさと信じられない気持ちで胸がいっぱいになり、思わずリビングへ駆け出してお母さんに見せに行った。

 「ここでアイドルになりたい」じゃなくて、「きっとここでなるべきなんだ」と心が確信していた。夢が手を伸ばせば届く場所にあるような、そんな感覚だった。

 オーディションにも参加し、「群青の世界」への加入が決まった。加入が決まってからの毎日は、想像を超える忙しさとハードさに驚くことばかりだった。だけど、そのすべてが嬉しくて、苦しい日々さえも「これが生きてるってことなんだ」と思えた。

 そして迎えた2024年9月12日。群青の世界の「福原ゆゆか」として初めて立ったステージ。パフォーマンスの中で顔を上げた瞬間、目の前に広がっていたのは、まるで海のように果てしなく、夜空のように美しく輝く青色の景色だった。

 その景色を見た瞬間、胸の奥が震えた。あの空間で生きていること、自分の声と動きが誰かに届いていること、それが心から嬉しかった。涙が溢れそうだったけれど、それ以上に笑顔が止まらなかった。

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今、私は大好きなライブに立ち続け、毎日がかけがえのない時間で溢れている。アイドルとして歩めていること、この場所で出会えたすべての人に、心から感謝している。

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 ここまで読んでくださった方は、「なかなか濃密な16年だな」と感じていただけたのではないでしょうか。私自身も、振り返るたびに本当にたくさんの出会いや出来事に支えられてきた、特別な時間だったと実感しています。

 来週からは、そんな私が日々の中で考えていることや、まだ言葉にしたことのない夢についても、少しずつ綴っていけたらと思っています。どうぞ最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。

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PROFILE

福原ゆゆか(群青の世界)

ふくはら・ゆゆか
2008年7月12日生まれ、福岡県出身。
現在、「群青の世界 Spring Tour 2025 『青色透過』」を開催中。
5月18日(日)茨城・mito LIGHT HOUSE
5月27日(火)東京・duo MUSIC EXCHANGE

オフィシャルホームページ

https://x.com/aoseka_official/

文・写真/福原ゆゆか(群青の世界)