「アイドルを頑張る」という気持ちが生まれた
今年の7月でグループが4周年になりますが、アイドルになって成長や変化を感じる部分はありますか?
- 御守
声が大きくなりました。昔は本当に声が小さくて、人と喋ると絶対に聞き返されるような感じでした。
それは自信のなさから?
- 御守
そうですね。私は聴覚障害があるので、小さい頃から発音をからかわれてきて、だんだん喋るのが怖くなってずっと喋らないようにしていて……。例えば、同級生に「おはよう」と言われても声が出せなくて、会釈だけする。そのレベルで人前で声を出すことを避けていました。そういう生活を続けていると、喉も鈍るというか。大きい声を出すという機能がなくなってしまって。

なるほど。
- 御守
ボイトレの先生に相談して、最初の頃はとにかく大きい声を出す練習、言葉をはっきり発する練習をよくしていました。おかげで今は昔より通る声が出せるようになったなと思います。
あとは、ちゃんと「アイドルを頑張る」という気持ちが生まれました。
その気持ちが生まれたのは最近ですか?
- 御守
デビューしてすぐの頃から。やっぱり、応援してくれている人が目の前にいると頑張らなきゃって思います。友だちでも親戚でもない私のことを、こんなに愛して熱量を持って応援してくれる相手を悲しませちゃいけないなって。

「悲しませちゃいけない」という言葉にジーンときました。
- 御守
私、耳に障害があることを発信することについてちょっと迷っているところがあって……。「耳が悪いのに頑張っていてすごいね」ってよく言われるんですけど、耳が悪いのは関係なく、私はただアイドルを頑張っていてすごいし、アイドルはみんな頑張っていてすごいから。
耳の良し悪しに関係の無いことまで、そういうフィルターを通して見られてしまうことにモヤモヤしていて。
僕も正直、耳が悪いことを知って御守さんの印象が変わりました。けど、どのアイドルも自分を磨いて成長するし御守さんもそのひとりだなと、今のお話からもライブを見てからも感じました。
- 御守
あとは、特典会のことを考えると、お客さんの言っていることがなかなか聞き取れなかったり、聞こえていないのに返事をしたりしてしまうことがあるから、知っておいてもらった方がいい場合もあって、難しいなと。

それこそ、会話がうまくいかないと悲しませちゃうかもしれないから?
- 御守
そうですね。もしかしたら、話を聞いていないと思われてマイナスなイメージを与えてしまうかもしれないので。
耳が悪いというフィルターを通して見られたくは無いけど、悪い印象を与えてしまうことも避けたくて、オーディションの時はどうするか悩みました。結局、1次審査と2次審査では耳のことは特に言わず、面接の日に初めて耳のことを伝えました。でも、後で聞いたら動画審査の段階で「この子は耳が悪いんじゃないか」って話になってたらしくて。発音でバレてた(笑)。