自分でも今じゃ信じられないですね

ここからは、そんなグランプリの桃井さんのこれまでについて聞いていきます。早速ですが、元看護師なんですよね。
- 桃井
そうなんです。看護師1年目の秋にAsIsのオーディションが始まって、冬に合格したので1年も働いてないんですけど……。小さい頃からずっとなりたかった職業だったんです。
憧れたのは何がきっかけだったんですか?
- 桃井
叔母が病気を持っていて、上の従姉妹が看護師になったのもあったんですけど、きっかけとして大きかったのは小学校の頃に見た『救命病棟24時』でした。もともとドラマが好きで、その中でも医療ドラマが好きだったんです。
救命救急センターが舞台のドラマシリーズですよね。
- 桃井
そう、救急の人になりたかったんですよね。わずかな時間の中で命を救うお仕事っていうのに、ドラマを見た私はすごく憧れていて。その中で、患者さんにしっかり寄り添えるのが看護師なのかなって。

なるほど。せっかくなのでその頃から辿っていきましょう。当時の自分はどんな子だったと思います?
- 桃井
どちらかといえば途中まで活発で、外で遊び続ける子どもでした。お兄ちゃんがいたのもあるんですかね。男の子とずっとドッジボールとか鬼ごっこをしてるような感じでした。
今のイメージからすると意外な幼少期ですね。その「途中まで」というのは?
- 桃井
……中学の途中でいじめがあったんです。私もいじめられていたんですけど、私の仲良しの友達が一番いじめられていて、それを先生も周りも助けてくれない感じで。私も友達をかばうことができないし、もう人間関係が全部嫌になっちゃったことがあったんです。
それで、それまで遊んでいたグループとは外れて、そういう嫌な感じのない優しい子たちのグループに混ぜてもらったんですけど、目立たずに過ごすようにしたら……すごく生きやすいことに気づいて。それからはずっと、今みたいにおとなしい性格なのかなって思います。

性格を変えるには大きい出来事だと思います。
- 桃井
本当に。小学6年生の頃とか、生徒会長になって運動会で選手宣誓とかやってたのに……自分でも今じゃ信じられないですね。
おそらく高校に上がるタイミングで、その頃の嫌な友達とは離れると思うんですが、高校生活はどうでした?
- 桃井
けっこう友達に恵まれた高校生活で、ちょっと元気が戻りました(笑)。でも私、6歳からずっとチアをやっていて、高校でもチア部に入ったんですけど、そこで今度は先輩から目をつけられてしまって。チアのことも嫌になりかけた時期でもありました。
どこに行っても嫌な人がいる。かなり苦しい学生時代を過ごしたんですね……。
- 桃井
そうなんですよね。占いが好きでよく手相を見てもらうんですけど、いろんなところで「苦労してきたね」って言われます。なんか、しわしわだと苦労が多いらしくて。
ちょっと見せてもらってもいいですか?

- 桃井
はい。……こういう場で手相をお見せするの、初めてです(笑)。
だと思います(笑)。