「私は葉加瀬太郎」だと思って演奏しています
続いて、鍛治島さんのひとつめの思い出をお願いします。
- 鍛治島
ポンと浮かんだのは、『二の足Dancing』を初披露した「TIF2017(=TOKYO IDOL FESTIVAL)のSMILE GAEDEN」ですね。曲中に鼻リコーダーを吹いて、お客さんに叩かれたりしないか心配でした。
- 高萩
私たちメンバーにはずっと「ごめんね」って言ってたよね。当時は社長から「自分たちで自分たちのストーリーを作りなさい」って言われていたので、「自分たちで作れるなら、(仮)姉さんとは真逆に、可愛くてフリフリの衣装を着てアピールしていこう」って話していたから。
- 鍛治島
そのイメージなのに、「鼻でリコーダー吹いて、なんかごめんね」って気持ちで。
それは、ちょっと申し訳ない気持ちになっちゃうかも。お客さんの反応はどうでしたか?
- 鍛治島
ざわついてました(笑)。事前にMVを見ているファンの人とかは「あっ、ステージ上でも吹くんだ……」って感じで。知らない人は「ふざけてやっているのか?」っていう感じが伝わってきました。あの薄ら笑いのざわつきは忘れられない。
「SMILE GAEDENの薄ら笑い」、いいですね。それが今ではお家芸として浸透していますし、ドヤ顔で堂々と吹いてます。
- 鍛治島
最初のそのTIFのステージでは銅像のように微動だにしないで一点を見つめてリコーダーを吹いていたんですけど、あることがきっかけで吹き方が変わったんです。
- 高萩
なんだっけ?
- 鍛治島
アンジュルムさんと(仮)姉さんのツーマンライブ(2017年9月)があって。そのオープニングアクトに出させてもらったんですけど、私の鼻リコーダーを知った和田(彩花)さんと竹内(朱莉)さんが、「スクリーンにアップで映してもらって、めっちゃ動いたら面白いんじゃない?」って言ってくれて。社長に、「リコーダーを葉加瀬太郎みたいに吹いてもいいですか?」って聞いたら、「いいんじゃない?」って言われて。そこからエモく吹くようになりました。
なぜ、葉加瀬太郎?
- 鍛治島
魅せる演奏といったら葉加瀬太郎さんが真っ先に思い浮かんで。今も「私は葉加瀬太郎」だと思って演奏しています。バックライト越しにシルエットができた時とかは、それはもう葉加瀬太郎です。
葉加瀬さんへのリスペクトが強い(笑)。いつか共演できるといいですね。
- 鍛治島
したいです! けど、音楽家の方に鼻リコーダーの話をするのは申し訳なさすぎて怖いです(笑)。