【新連載】新居歩美コラム「あゆちのあたまの中」vol.1★夏は好きですか？

はじめまして！　この度ガラスガールさんでコラムを連載させていただく事になりました！　ドラマチックレコードというアイドルグループに所属し、成長期にショートスリーパーと少食がカッコいいと思い込み、貫き得たグループ最小の身体と、三大欲求より大きく膨らんだ自己顕示欲を武器に赤色担当かつセンターをしています。“あゆち”こと新居歩美（にいあゆみ）です！

エンタメ文化が大好きで読書も好きですし、文章は読むのも書くのも大好きです。noteというサービスでブログを書いたり毎週ソロラジオをやったり、たまに大喜利ライブに出演したりしています。

ガラスガールさんでは過去にインタビューなどで数回お世話になっております。ドラマチックレコードはまだ人間で例えるとやっとハイハイができるようになったくらいの新人グループですし、新居歩美も人間で例えるとやっとお酒が飲めるくらいの新人アイドルです。

そんな私にコラムの連載などなかなか頂けるお仕事ではないのですが、ガラスガールの担当Aさんがインタビューやラジオ、大喜利ライブなどでの私の喋りや脳みそを評価して下さり「コラムを書いてみませんか？」とお声がけくださいました！　わあい！　ありがたい！

記念すべき初回のテーマは「アイドルと夏」。四季がある日本ならではで、特に夏に楽しさや明るさを求める日本人ならではで、さらに夏が重要な季節となるアイドルならではのテーマですね。

アイドルを生業にするような女の子は皆、日焼けを嫌がると思うし、暑さで汗をかくのも嫌だと思います。打ち合わせの際に担当Aさんに「夏は好きですか？」と聞かれ、「好きです」と答えると「珍しいですね。アイドルさんとお会いするとき、この時期よく聞いているんですが『嫌い』と答える方が多いんですよ」と言われました。本来は夏なんて苦手な女の子達が、日差しに照らされ、汗を滴らせ、全力疾走で駆け抜ける、それがアイドルの夏です。

夏っていうのはJ-POPの歌詞でも「夏だから」「夏のせい」などと責任転嫁されてばかりな罪深い季節です。これには夏サイドもびっくりしてるらしい（“夏のせい”で歌詞検索していたらサニーピースさんの『サマーホリデイ』という曲がかなりかなり夏のせいにしていて面白かったです）。

私もこの季節、幾度となくライブ中の煽りやMCで「最高の夏にしよう！」や「夏の思い出作ろう！」と叫びました。春夏秋冬でアイドルがこんな事を言うのは夏だけだと思います。

「さいっこうの秋にしよう！」めっちゃ芋食べるとか？

「一生忘れられない冬にしようね！」大寒波？

……夏はやっぱり特別な季節ですね！！！！

ドマレコにとってのこの夏の大きな出来事といえば、TIF初出場からのメインステージ争奪戦参加！

（読者：ドマレコって略すんだ〜）

結果から言うと準優勝でした！　今思い出しても悔しい！　ですが決勝進出グループの中では最若手、そんなドマレコが2位になれるまでもたくさん奮励しました。参加発表から予選通過、TIF1日目に行なわれた決勝当日まで、メインステージ争奪戦の期間は休みもあまりなく、でも休んで足を止めたくもなく。グループが一丸となってひたすら成長していく期間でした。

夏フェス＝野外フェスなことが多く、ファンの方が日を重ねるにつれどんどん日焼けで黒くなっていくのがかなり愛おしかったです。どの夏フェスも猛暑で大変だったのですが、特にTIF1日目はすごい暑さでした。メインステージ争奪戦決勝直前の野外の特典会で、私もファンの方も皆が汗だくの中、「出し切ろう」「いけるよ」「応援してる」と交わした時間は忘れられません。自分の為にかいてくれた汗はどれだけ汗だくでも見ていて愛おしいものですね！

ここで勘違いしないで欲しいのが「野外フェスに来てくれるファンがすべてじゃない」ということです。もちろん野外フェス当日はすごく大事ですが、それぞれの事情で足を運べない方もいると知っています（決勝の前、身体の弱いファンの女の子に「TIFに行けなくてごめんね」と言わせてしまったことを思い出しながら）。こういうフェスのステージ等は業界評価が凄く大事で、大きく影響するのが普段の勢い＝普段の動員なので、お金と心と体と予定が合ったときに会いに行ってあげると推しさんは嬉しいと思います！

TIFの期間でドマレコはメンバーの意識も変わり、今後メインステージに呼ばれるようなグループになるという目標もでき、パフォーマンスの練度も上がったように思えます。大型フェスがあって良かったなあ〜と、書きながらあらためて思いました。

私はずっと夏が嫌いでした。

暑いし、割と多汗症なので駅までの道でビショビショだし、日焼けもしたくない。でも、さっきも書いたように「夏は好きですか？」とAさんに聞かれた際、皆と駆け抜けた今年の夏が素敵すぎて「好きです」と答えました。

アイドルは夏嫌いが多くて、でも夏好きに変わってしまうような、心まで熱くなる夏も確かにあって。そんな夏に来年もなればいいなと思います。

【今月のあゆち】

文・イラスト／新居歩美