2012年、4期生としてNMB48に加入した川上千尋。13年の時を経て、この冬、いよいよグループを卒業する。人生の半分をアイドルとして過ごしたNMB48にどんなことを感じているのか。自身のアイドル人生をどう評価しているのか。卒業インタビューをお届けする。
「アイドルって大変なんだな。今のままじゃダメだな」
オーディションに合格したのは13年前です。その頃のことを覚えていますか?
- 川上
覚えています。その前にフィギュアスケートを習っていたんですけど、小芝風花さんと同じリンクで滑っていたんです。その小芝さんがオーディションを受けて、芸能界入りしたことで、そのスケート場で芸能界を目指すことがちょっとしたブームになって。ウチのお母さんも芸能界を目指していた人なので、「受けてみる?」となりました。
でも、アイドルを目指したのではなく、モデルさんとか女優さんに憧れていました。アイドルにはなりたくなかったです。ある事務所に合格はしたんですけど、レッスン料が高かったんです。無料のところを探して見つけたのがNMB48でした(笑)。
実は、赤ちゃんの頃、モデルをしていたんです。それも芸能界に憧れていたお母さんの願望だったんでしょうね。
アイドルの世界に飛び込んできたのはいいですけど、女優やモデルとは違いますよね。
- 川上
モーニング娘。さんが好きだった時期もありますけど、AKB48グループのことはわかりませんでした。48グループって握手会があるじゃないですか。ファンの方と接する機会が多いのに、私は愛想を振りまくことができず、塩対応と言われたこともありました。「あぁ、アイドルって大変なんだな。今のままじゃダメだな」って初期はよく思っていました。
でも、焦りはありませんでした。アイドルが夢で入ってきたわけではなかったので。それよりも、自分がグループでどうやったら上に行けるのかを考えていました。負けず嫌いなので。フィギュアスケートという勝負の世界で生きてきたことが大きかったです。
アイドルは個人競技であると同時に団体競技でもありますよね。
- 川上
それに馴染めませんでした。フィギュアでは「明日は学校あるから帰るわ」が通用したけど、アイドルの世界では通用しなくて。公演に出るためには振り付けを覚えないといけないんですけど、自分のペースで覚えるだけでは周りと動きが合わせられないんです。それでめちゃくちゃ怒られたこともありました。
