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【マンスリーアイドルコラム No.048・初回のみ無料公開】限りなく白く 藍沢未羽 #1「会社員、無職、そしてアイドル。」(10月金曜日担当・全4回)

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ガラスガールNEXTでお送りする、毎月さまざまなアイドルが登場しフリーダムに執筆する「マンスリーアイドルコラム」。本日より10月金曜日を担当するのは、限りなく白く・藍沢未羽。

彼女のコラムは今月10日、17日、24日、31日の全4回配信。

ちなみに、火〜金曜それぞれ初週はガラスガールNEXTに未加入の読者も閲覧可能。来週以降はぜひ、ガラスガールNEXTへご加入を。

タイミングって、あるんですね

 インターネットの海をさまよい、このページに辿り着いてくださったみなさん、はじめまして。藍沢未羽(あいざわ・みう)です。あだ名はざわです。 

 北海道札幌市を拠点に活動する「限りなく白く」というアイドルグループで活動しております。おりますが、北海道出身ではありません。

 遡ること(約)20年前、富山県の産院で産声をあげたざわ。

 出生届が出された熊本県にて5年ほど過ごしたあと、東京へ移住。そして今に至ります。2025年10月現在、北海道民歴2年8ヵ月です。人生初の北海道は、現在の所属事務所のオーディションの最終面接。2回目は引越しでした。

 そんなざわは、ふだんはnoteというサイトで日記や遠征記を書いたり、札幌市内を2時間歩いたら何軒のセイコーマートに出会うのか検証したりしています。そんなセイコーマートの記事をきっかけにお話をいただき、ありがたくもコラムを書かせていただくことになりました。

 今回は初回ということで、 生まれてからアイドルになるまでのことを書いてみようと思います。しばしの間、お付き合いください。

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いちばん私らしさが出ているなと思う写真です。

 アイドル大好き、アニメ大好き、ボーカロイド大好き、インターネット大好き小学生だったざわ。

 毎晩ネットの学生掲示板に入り浸り、2ちゃんねるのまとめサイトを漁る日々(暇人速報というサイトがいちばん好きだった)。

 この頃は人生が楽しくて、死ぬのが怖いなあ、死にたくないなあと思っていたような気がします。

 ですが、あまり(かなり)よくない家庭で育ってしまっていたので、着実にひねくれ根暗ガールへの道を歩んでいきます(小学生にして2ちゃんねるのまとめサイト閲覧を日課にしている時点で十分ひねくれガールなのだが)。 

 それまで、自分をとりまく環境の異常さにまったく気づいていなかったのですが、中学に上がるころにはすべてを理解し、厭世的な思考を獲得。世の中嫌いざわの誕生です。

 さらには、人前で話すことがどうしてもできず、そういった授業があるたびに教室を逃げ出し(逃げ出すというか、どうしても教室に入れないのです)、保健室に籠城していました。学校嫌いざわの誕生です。

 この頃にはマスクが手放せなくなり、いついかなる時も自分の顔を隠していました。マスクマンざわの誕生です。さまざまなざわが誕生していますね。

 人と関わるのが怖い。自分が嫌い。世の中も嫌い。無事、ひねくれ根暗ガールが誕生しました。

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中学時代の画像がなかったので、
デビュー1年目のハロウィンコスプレチェキ会で
14歳のコスプレをした時のざわをどうぞ。

 前述した家庭のアレコレもあり、中学生の時点で大学や専門学校には進学できないことが決まっていたざわ。高校選びのモチベーションもなく、偏差値30台のいわゆる“馬鹿高”に進学しました。 

 ざわは勉強ができるタイプだったので、クラスメイトや先生たちに「本当にそれでいいのか」と何度も説得されました。

 当時の学年順位は1桁。どう考えても偏差値30台の高校に進学するべきではありません。でも、その時のざわにはその道しかなかったのです。なぜなら、自分の学力に見合った高校なんかに進学してしまったら、まず通えなくなるだろうと思ったからです。

 東京都には「チャレンジスクール」という不登校や保健室登校経験者のための高校があり、ざわはどうしてもその学校に行きたかったのですが、担任の許可がおりず諦めることになりました。チャレンジスクールにも通信制高校にも行かせてもらえないならここしかないと思い、馬鹿高に進学したのです。

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中学時代の画像がなかったので、
デビュー1年目のハロウィンコスプレチェキ会で
14歳のコスプレをした時のざわをどうぞ。その2

 そんなこんなで進学した高校は、案の定ヤンキーとギャルばかり。

 ざわは軟骨までバチバチとピアスを開けていたし、メイクをしたり制服を改造したりしていたので、クラスのやんちゃな子たちにたくさん声をかけてもらいました。が、中身がコレです。まったく馴染むことができません。

 ですが、ここは偏差値30台の馬鹿高。授業をサボっても、ずっと寝ていても、お咎めはありません。なぜならそれ以上に指導の必要な生徒ばかりだからです。

 相変わらず学校も世の中も自分も大嫌いだったし人前で喋れなかったけど、中学時代に引き続き勉強は得意だったので、無事単位を取得し卒業することができました。

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高校時代のテストの点数一覧。勉強が得意だったざわ。

 苦しさのなかで生き続けた中高6年間ですが、その間もずっとアイドルが好きで、アイドルになりたくて、アイドルしかなりたいものがなくて、保護者に隠れてオーディションに応募していました。

 AKB48さんから入って、NMB48さんにどっぷりハマり、欅坂46さん、=LOVEさん、≠MEさん、≒JOYさん、モーニング娘。さん、そしてライブアイドルと、ありとあらゆるアイドルにハマりました。μ'sさんやWake Up, Girls!さん、ミルキィホームズさんなどの歌って踊る声優さんたちにもどハマりし、家でひとり歌ったり振りコピをしたりする毎日。

 アイドル(というか、歌やダンスで表現をすること)への憧れが募りすぎて、高校時代にあることを始めたりもします。これは次回以降書こうかな。

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高校時代のざわ。

 学生の頃は人前で話すことができなかったと書きましたが、演技をしているときだけはいくらでも喋ることができました。

 中学時代は文芸部だったのですが、部員が書いた脚本を演劇として発表する機会があり、当時のざわはぶりっ子アイドル役を務め、あまりの豹変ぶりに全クラスメイトと教員の衝撃をさらうことになります。

 劇中で踊ったダンスがこちら↓

 この頃は「私は演技じゃないと喋れないんだから声優になるしかない」と本気で思っていました。声優のオーディションにも応募したことがあるし、今でも声や演技のお仕事にはかなりの興味があります。

 現在、限りなく白くの中では喋れる担当として活動していますが、アイドル・藍沢未羽を演じているからあんなに喋れるのだと思っています。

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アイドル・藍沢未羽。撮影/ゲンキさん。

 閑話休題。ざわ史に話を戻します。

 高校卒業後は正社員として働き始めました。社蓄ざわの誕生です。就職をしたかったからしたのではなく、そうするしか道がなかったからしただけです。労働意欲・ゼロ。

 周りは皆大学や専門学校に進学していて、それが羨ましくて妬ましくて恨めしくて、ひねくれ根暗ガール度合いをこじらせていくこととなります。

 当時の手取りは13万円。昇給は年に4000円。

 手取りが20万円に達するまであと何年かかるのかを計算して絶望し、つみたてNISAを始めたり会社にバレない副業を探したりしていました(当時のざわへ。そんな副業はありません)。

 そんな会社で、上司に理不尽なことを言われたり社長の怒鳴り声を聞いたり、密室パワハラ現場に遭遇したりなんだりしながら毎日を過ごしていましたが、ある日限界が訪れます。

 会社を1日休み、2日休み、3日休み……。完全に出社することができなくなってしまい、休職。出社拒否ざわの誕生です。

 そのままズルズルと休み続け、最終的には退職。無職ざわの誕生です。

 休職に必要な診断書をもらいに行った病院で入院を勧められるくらいには心身共に疲弊しており(今はとっても元気です)、当時は人生なんていらない、朝なんて来なければいい、はやく終わりたい、とそればかり考えていました。

 ここで私は悪運2つ(会社と家庭)と縁を切ることに成功しているのですが、その件はざわnoteの「縁切り神社に行ったらアイドルになれた話」という記事に書き記していますのでそちらもぜひ(宣伝タイム・終)。

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会社員のころのざわ。

 失業保険金をもらいながらニート生活を続けるざわ。「無職でも審査が通る」という噂を聞いて楽天カードを作り、新規入会特典としてゲットした7000ポイント(今は10000ポイントらしい。うらやましい)で買い物をしたりなんだりしていたある日のこと。いつものようにTwitterを眺めていたら、とあるツイートが流れてきました。

 「TSUIMA Inc. オーディション開催」。

 大好きなアイドルグループ「タイトル未定」さんの所属事務所「TSUIMA Inc.」がオーディションを開催しているというのです。

 しかし、TSUIMA Inc.の本拠地は北海道。

 普通に考えれば、当時東京に住んでいたざわには縁のない話です。ですが、なぜか強く惹かれ書類審査に応募することとなります。

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オーディションに応募する直前のざわ(無職)

 実は、この前年にもTSUIMA Inc.オーディションが開催されていたのですが、その時は「北海道か〜、私には関係のない話だな」と思ってスルーしていました。タイミングって、あるんですね。

 そんなこんなで、あれよあれよと審査を通過し、最終合格をいただいたざわ。

 これは転職だ! 人生をかけるぞ! 北海道に骨を埋めるぞ! という想いで移住を決断。

 移住後のお話は、#4にてお届けする予定です。

 2025年10月の金曜日、あと3週お付き合いいただけると嬉しいです。

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ざわ(2025年9月26日のすがた)

 最後に、趣味そして特技を発表いたします。

 趣味:クリームソーダ巡り。

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これでもごく一部

 趣味というか、もはや狂気です。

 1ヶ月に平均で8〜9杯ほどクリームソーダを飲みます。クリームソーダ好きが高じて、札幌の喫茶店さんにてコラボクリームソーダを販売させていただいたりなどもしております。

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札幌の喫茶店『喫茶こん』さんとコラボさせていただいた〈ふたごのねこクリームソーダ〉

 特技:ギターの弾き語り。

 特技と言えるほどの実力があるのかは不明ですが、不定期で弾き語りライブに出演させていただいたりなどもしております。自分で曲も作ります。 

 Xの動画欄とInstagramのリールにたくさん弾き語り動画が載っていますのでぜひご覧ください。

PROFILE

藍沢未羽(限りなく白く)

あいざわ・みう
1月22日生まれ、熊本県出身。身長157cm、血液型A型。
趣味は「クリームソーダ巡り」、特技は「ギターの弾き語り」。
10月10日(金)、北海道・PLANTにて開催の「Autumn Singer Live 金木犀の香り」に出演予定(20:25〜20:45)。
11月8日(土)、東京・duo MUSIC EXCHANGEにて、限りなく白くワンマンライブ「Prism White」が開催予定。
note:https://note.com/aizawamiu

文・写真/藍沢未羽(限りなく白く)