【マンスリーアイドルコラム No.018】RiNCENT♯ 琴吹ゆず #1「出身は“踊ってみた”」（12月金曜担当・全4回）

ガラスガールNEXTでお送りする、毎月さまざまなアイドルが登場し、フリーダムに執筆する「マンスリーアイドルコラム」。

新たに12月金曜の枠を担当するのは、RiNCENT♯の琴吹ゆず。初週は彼女の長い長いインターネット活動歴について。

コラムは本日6日、13日、20日、27日と、全4回配信！

かわいいっ♡　人とも被らないっ♡

こんにちは、こんばんは！

知ってくださってる方も初めましての方も読んでくださりありがとうございます！　アイドルグループ・RiNCENT♯(リンセント）の琴吹ゆず（ことぶきゆず）です。東京を拠点に活動しています。

最近は「ダチョウのモノマネ」で知ってもらえるようになってとても嬉しいです。最近バズった私ですが、実はインターネットに顔を出してから約13年経つんです……！　インターネット廃人なのでデコログ、魔法のiランド、mixi、アメブロすべてを通ってきた人なのですが、このようなコラムを初めて書くということで緊張しています。

何を書こうかと考えたのですが、アイドルになる前にしていた活動の「踊ってみた編｣を書いてみようかなと！

インターネットが普及しだして2005年頃（？）、我が家にもディスクトップのパソコンが設置され、インターネットの虜になりました。実家の中では「パソコンの門番」と言われるほど、1日の自由時間をそこに費やして過ごしていたんです。調べ物をしたり、ペイントツールで絵を描いたり。

そんな中、YouTubeでアイドルのMVや動画を見るようになり、そのアイドルにハマり、他の動画も見たい！といろんな動画サイトを巡りました。その中で出会ったのがニコニコ動画でした。

最初から「踊ってみた」に虜になったわけではなく、なんならアンチ側の人間だったんです。「本家しか勝たん！」「ボカロで踊るってなに（笑）」みたいな。

じゃあ、なんでここまでハマってしまったのか！　正直わからないです。見ていたらハマってしまったんです……でもオタクってそういうもんですよね？

今考えると、一般人が表でキラキラ輝けることをとても魅力的に感じたのかなー。オタク文化が今ほどなく、オタクが受け入れられない世の中で、ここまで自分を出している人が羨ましく思えたのかなと。自分も何か、自分で何か表現してみたいんだという自己顕示欲。

実家にあったお下がりのデジカメを引っ張り出し、三脚もないため適当なところに立てかけ、自分の部屋の角で「踊ってみた」を撮り始めました。

ダンスなんてやったことない私がはじめて動画を見返すと、まぁーーーーー酷い（笑）。見返して、鏡の前で練習し直して、撮って見返して……直して……の繰り返し。自分で編集もやった事ないのでめちゃくちゃ調べました。「エンコード…？　なにそれ」状態……（当時動画を上げれる容量は40MBとかだったので）。

【2011年9月11日　動画を投稿】

まず、名前が和愛でした。読み方は「ここあ」です。……キラキラネームすぎる（結構恥ずかしい）。最初は気に入ってたんです。「かわいいっ♡　人とも被らないっ♡｣と。でも、普通に読めないしエゴサできないしで改名しようと決心（涙）。

その時にちゃんとキャラ付けしよう！と思いまして、トリケラトプスをモチーフにしようと考えました。「半濁音入ってるのかわいいっ♡　人とも被らないっ♡｣と。

これが“踊ってみた名”・とぷすの由来です。このとぷすという名前でたくさん動画を上げて、いろんな人に知ってもらえるように活動しました。「踊ってみた」がどんどんメジャーになり、各地や、公式でも「踊ってみた」のイベントが開催されるようになり、自分も出たいという気持ちでイベント出演の応募しました。

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「踊ってみた」のライブは「アイドル」のライブとは違っていて、1時間だったら、

「アイドル」の場合

グループA 20分 /グループB 20分 /グループC 20分 ……

「踊ってみた」の場合

Aちゃん 5分 / Bちゃん 5分 / Cちゃん 5分 / Aちゃん 5分 ……

みたいな感じのライブ構成になっています。「踊ってみた」は曲ごとに衣装を変えたりするので、こういう構成になってるんだと思います。ファン的には1ライブで推しメンの七変化見れるので沸きます。

ちなみに演者は何着も持っていくので鬼荷物になります。もちろんスタッフはいないので、物販道具も全部自分で持っていくのが普通です。親には活動内緒にしてたので、毎回旅行ってことにしてました……。

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初めて出た踊ってみたイベント会場は、新宿レッドノーズさん。今は閉業してしまいましたが、初めてステージに立ったあの感覚と、客席で光る赤のペンライトを忘れられません（その時はメンバーカラーもなかったので赤振ってくれてた）。

そこからいろんなライブに出させていただけるようになりました。ニコニコ超会議のステージ、東京ゲームショウの企業ブースで踊らさせていただいたり！　実力がなくて立てなかったステージもいっぱいあるんですけど、たくさんの経験をさせていただきました。

私の後に「踊ってみた」を始めた子達がどんどん人気になったり、集客も全然なくて悔しい思いもたくさんしてきました。でも「踊ってみた」に出会ってなければ、きっと今みたいに表に立つ人間にはならなかったと思いますし、アイドル活動で挫けているかもしれません。

悔しいことも悲しいことも、結局今が楽しいのでオールオッケー！　自分の好きなことし続けてよかったと思えてます！　RiNCENT♯の振り付けを作ったりできているのも、「踊ってみた」があったから！　たまに“とぷす”時代に会っていたファンの方が会いに来てくれると、わーー長くやっててよかったー！としみじみ…

本当は「踊ってみた」のこの人のこの動画が好きだとか、「踊ってみた」の新人を漁りまくってオタクしてたとか、いっぱい語れることはあるんですけど、本当に語りきれないのでこの辺にしておきます( т т )

読んでいただきありがとうございました！

文・写真／琴吹ゆず（RiNCENT♯）