先日、AKB48の柏木由紀が卒業コンサートを開催した。32歳というメジャーアイドルではかなり高齢での卒業が話題となったが、地下アイドル界ではそれをはるかに上回るアイドルが存在する。
乙ナティック浪漫ス(オトナティックロマンス・通称オトロマ)の鈴瑚(りんご)、なんと47歳! 10代や20代が最前線の現場で何を思い活動しているのか? 話を聞いた。
大人AKB48オーディションを受けたことあります
アイドルの方にあまり生年月日なんて聞かないんですけど、改めて教えて下さい!
- 鈴瑚
でもそれを言わないと、このお仕事来てないですから(笑)。1976年6月19日生まれの現在47歳です!
芸歴は何年目になるんですか。
- 鈴瑚
乙ナティック浪漫スが今年で8年目で、その前に1年ばかし。合計9年ですね。その前はカフェバーのオーナーを三軒茶屋で9年間やってました。
コンカフェみたいな?
- 鈴瑚
いや、普通にカップルとかがデートの2軒目で使えるようなカフェバーです。アルバイトのコを4、5人雇ってました。カウンターには常連さんがいたりとか。自家製カレーが人気でした。
何でカフェバーをやろうと?
- 鈴瑚
20代でお金を貯めて、何かやろうと思って。音楽好きなのでライブハウスをやりたかったんですけど、そこまでお金はないからカフェバーをやって好きな音楽を流そうかなと。
そこからどうしてアイドルに?
- 鈴瑚
2011年に東日本大震災があったじゃないですか。津波が起きて、原発事故が起きて、かなりの衝撃だったんですよ。明日死ぬかもしれないのに、やり残したことないかなって思い返したときに、音楽で挫折したなって。出身が千葉なんですけど、やんちゃなコはヤンキーかバンドがサーファー。私はバンドだったんです。ビジュアル系のBUCK-TICKやXにハマって、私もバンドでドラムをやってたんですけど、家庭の事情で途中で辞めちゃって。
お店自体はすごく順調だったんです。自分で言うのもなんですけど、命かけてたっていうか、定休日も作らずに毎日やって。お店はすぐ辞めようとも思ったんですけど、契約を更新したばかりだったので、そこからしばらく続けて。その頃に大人AKB48のオーディションがあって。
2014年に行われた、30歳以上を対象にしたオーディションですね。
- 鈴瑚
常連さんでAKB好きの人がいて「ノリで受けちゃえば?」って言われ、書類は通過したんですけど、二次審査で落ちました。でも、そこで「アイドル」という存在が頭の中に生まれたんです。