とにかくビールが大好きなフィロソフィーのダンス・奥津マリリが、毎回ゲストと“サシ飲み対談”を行なう連載『奥津マリリはビールが飲みたい。』。
第2回のゲストはlyrical school・minan。前編では「ふたりが仲良くなった経緯」や「長くアイドルを続けていると起こること」などをトークしてきましたが、後編は「両グループの未来」に突入します。
リリスクが生き続ければ曲も生き続ける
会話もだいぶ進んできたので、そろそろ本題である「両グループの未来」にトークテーマを移しましょうか。
- マリリ
いっちゃいましょうか。ファンのみんなもさ、きっとそわそわしてるじゃない、双方。
- minan
そうだね〜。まだなんの情報も出てないから、ファンの人たちに心配だけさせちゃってるんじゃないかっていう。
- マリリ
私、リリスクの体制変更で印象的だったのが、ひとりだけ続けていくことになったminanちゃんが「今もまだ迷ってます」って言ってたことだったの。
4月12日に発表された「リリカルスクールの今後の活動に関するお知らせ」ですね。
(lyrical school公式サイトで発表されたminanのメッセージ)
- マリリ
「これからも続けていくとは言ったけども、でもまだ悩んでる」ってすごくリアルで。そう言える素直さがすごいなと思ったんだけど、それから半年経ってどうなの?
- minan
その文章を書いたときもね、「これ、スタッフさんからOK出ないんじゃないかな」って思ったんだけど。それをそのまま公開してくれたスタッフさんにもまず感謝していて。
時間が経った今も「まったく未練ないです」「前しか向いてないので、これからもアイドルやったるぜ!」みたいな気持ちかというとそうではないというか。やっぱり「これで本当によかったのかな」って考えちゃう部分は、正直ある。でも、一応そんな私がプレイングマネージャーとして引っ張っていくグループになるから、そんなふうに考えてたら入りたい子出てこないよなって思って。「やる」って決めたことは貫くつもり。
- マリリ
かっこいい。でも、不安そうだね。
- minan
不安は不安(苦笑)。前にガラッとメンバーチェンジしたとき(2017年)はhimeが一緒に残ってくれて。ふたりで新しいリリスクを始めるって形だったから、まだ「一緒に頑張る仲間」がいるって状態だったんだけど、今回はスタッフさんがいるとはいえ、メンバーとしての同じ気持ちを分かち合える存在がいないわけで。そこが結構怖いかなぁって。
- マリリ
たしかにね。でもさ、すごくかっこいいのよ。自分ひとりで不安だし、仲間がいなくなる寂しさもある中で、「不安だけどやってみる」って勇気も覚悟もすごい。だからどんな信念を持って、何がそこまで続けさせてくれるんだろうって思ってた。
- minan
うーん。前回のときは「まだ自分にはできることがある」って思ったからなんだけど、今回はそれよりも、ずっと関わってくれるスタッフさんとか、応援してくれてるファンのみんなに対して「今ここで私が辞めたら義理が立たないな」って気持ちが大きかったかも。
私が続けることで、みんなの悲しみがちょっとでも……ゼロになるとは思わないけど、ちょっとマシになるかなって。
- マリリ
なるほどねぇ。
minanさんが残ることで、lyrical schoolというグループが生き続けますからね。
- minan
うんうん。でもね、考えた。「別にリリスクじゃなくてもいいんじゃないか」「ウチのプロデューサーが別の新しいグループを作るほうがいいんじゃないか」って。
- マリリ
迷うところ、そこなんだ? 私も前にどこかのインタビューで「フィロソフィーのダンスの音楽が歌われなくなることが一番嫌だ」みたいなことを言ったんだけど、minanちゃんもそうなんじゃないかと思ってた。
- minan
…いや、そうかも! それは嫌だね。
- マリリ
リリスクが生き続ければ曲も生き続けるわけじゃない? それがなくなるのが嫌だから、あがけるならあがいて続けたいんだと思う。
- minan
そういうことかもしれない。うん、それだ……!
- マリリ
それで残るって決断したのはね、偉いよ! もしかしたら自分が傷つく道なのかもしれないのに、大切な人への想いで選択したのは本当に偉い。ファンの人に言いたいよ、「お前ら、一生ついていけよ!」「この決断を覚えておけ!」って。
- minan
ありがとう〜……。嬉しいなあ。もう、めっちゃ抱きしめたいわ。